一茶双樹記念館に春を告げる恒例のイベント「一茶双樹記念館のひなまつり」が、2月22日(土曜日)から開催されています。記念館の門を入ると、まず目に飛び込んでくるのは、雅やかな京の雛人形の段飾りとたくさんのつるし雛。ここだけ春爛漫を迎えたかのような華やいだ空気が漂います。
一茶双樹記念館の和の空間を生かして、毎年開催しているひなまつりですが、今年の話題は、このたび千葉県伝統的工芸品に指定された流山市内の山田人形店・山田吉徳さん制作による雛人形の展示です。千葉県伝統工芸品は、昭和59年から始まった指定制度で、現在県内に180件の指定工芸品があります。山田人形店の雛人形は流山市内では5件目の指定になりますが、亡くなられた方もおり、保持しているのは山田さんを含めお二人だけです。
指定されるためには、制作の大部分が手工芸的であること、大正以前に確立された技術・技法・原材料であることなどが要件になります。山田さんは、雛人形の胴部分の着せ付けや手の振り付けなどを行う着付け師で、伝統的な技法にこだわりながら、時代に合わせた雛人形の創作を行っていることなどが評価され、今回の指定になりました。来館の方々は、双樹亭おくの間に飾られた、山田吉徳さんによる格調高い雛人形の精巧な細工を鑑賞され、その美しさに感嘆されています。伝統的な「雛人形」と並んで展示されている「まめひな」は、雛壇を飾るスペースがないという、現代の住宅事情に合わせ、通常の半分くらいの大きさに作られているもので、こちらも来館者の関心を集めています。
また、先日、一茶双樹記念館で行われた「つるし雛づくり講座」の生徒さん13人の作品も華を添えています。指導にあたった市内在住の伊藤繁子さんは、「生徒の皆さんは、朝から夕方まで丸一日かけて大変熱心に取り組まれ、ここまでの作品が仕上がりました。とても素晴らしいことだと思います。」と、評価されていました。
その他、創作雛、昭和の各時代を映す雛人形、お茶道具に見られる雛、さらに、流山市立博物館収蔵の櫛、かんざしなどの女性の装飾品もご覧になれます。流山本町では、流山商工会館「遊悠サロン」でも雛人形を展示中、さらに3月1日からは、広小路の老舗呉服店「ましや」の店頭にも段飾りの雛人形が飾られるとのことです。一茶双樹記念館をはじめ、懐かしさを感じる流山で、心洗われる日本の伝統文化に触れてみませんか。また、期間中は、雅やかな琴の演奏や、茶道体験のイベントも開催されますので、ふるってご参加ください。お問い合わせは、一茶双樹記念館電話04−7150-5750まで。
【大正琴のしらべ】
日時:3月1日(土曜日)13時30分から14時30分
参加費:無料(入館料は別途)
定員:50人(先着順、当日申込可)
地元で活躍中のグループ「新大正琴なのはな」の皆さんの演奏
【琴のしらべ 大人も子どもも楽しめるひなまつりの曲】
日時:3月2日(日曜日)13時30分から14時30分
参加費:500円(茶菓付き)
定員:50人(当日申込可)
流山市文化協会邦楽三曲会会員・南海佳子さんによる琴の演奏
【初めての…ふたたびの…茶道体験】
日時:3月9日(日曜日)第1回 11時から、第2回 13時から
参加費:500円
定員:各回15人(当日申込可)
流山市茶道親和会の先生方の指導による「茶道体験教室」
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