観光地づくり施策の提言
ページ番号1013048
更新日
平成29年9月15日
利根運河のエコツーリズムを実現するため、7つの施策を提言する。
(1)利根運河沿川の風景づくり
- 往時の運河には、つくしやよもぎ、曼珠沙華やすすきなどが咲き、「野」を流れる運河の風景に四季の彩りを添えていた。現在は、大部分が芝の堤防になっており季節感は乏しい。河川管理上の制約や貴重な生態系に配慮しつつ、多様な植物があり四季に風景が変化するような運河とする。
- また、花に彩られた運河をアピールするため、現在も多くの集客がある「桜」について、夜も楽しめるようライトアップの演出を図る。
- 利根運河沿いには、いくつかの谷津がある。谷津は里山の景観を提供する重要な自然の舞台であり、そこに展開する生活風景も含め、今後、保全と活用を図る。
- 沿川の歴史的な産業施設(造り酒屋や料亭)はかつての運河の繁栄を今に伝える歴史遺産である。往時の風景を彷彿とさせるよう、保全と活用を図る。また、昔のトロッコや蒸気工具なども復元できるとおもしろい。
(2)利根運河マップの作成と回遊路の整備
- 利根運河の魅力を満載し、地域の人がおもしろく、観光客もみたくなる「利根運河マップ」を作成する。あわせて、観光ボランティアを募り、利根運河の自然や歴史を紹介できる「利根運河の語り部」を育成する。
- また、「利根運河マップ」にあわせて、利根運河を楽しむ回遊路を設定し、必要な諸施設を整備する。(下記に、必要とされる施設を示す。)
・徒歩、自転車、自動車のルート設定
・休憩所(四阿、トイレ、水飲み)
・タイムカプセル
・駐車場(リサイクルプラザ、清美園、森の図書館)
・駐輪場
・説明看板(運河駅)、案内サイン(運河沿い)
・足下灯(夜の歩行者の安全のため整備、運河のシルエットを演出する効果)
- 利根運河をアピールするため、「運河駅」の名称を「利根運河駅」に変更することが望まれる。
(3)利根運河イベントの展開
- 桜まつりを筆頭に、かつては運河を舞台に数々のイベントが行われていた。今回の観光地づくりを契機に、エコツーリズムの一環としてイベントを展開する。
・水辺公園ステージのコンサートや薪能
・田植えや稲刈り体験、虫取りや花摘みの体験
(4)「食」と「物産」の魅力の発掘
- 観光の楽しみには、「食」と「物産(おみやげ)」は欠かせない。そして、これが地域経済への波及を生む。運河の食べられる野草を利用した「七草粥」や、運河沿いの農家や市内の農家とタイアップした「野菜市」「果物市」など、地域に根ざした「食」と「物産」の魅力を発掘する。
(5)運河の水量・水質の改善運動
- 利根川の水は、東京オリンピックの時(昭和39年)に、利根大堰から武蔵水路を通じて荒川経由で東京に導水された。この時、隅田川の水質改善のための用水としても毎秒10トンの水が供給され現在に至っている。隅田川の水質は、近年、改善されており、上記の環境用水は当初の目的を達成しているのではないか、と考えられる。
- 利根大堰から武蔵水路を通じて荒川経由で隅田川に導水された、毎秒10トンの環境用水を利根川本川に戻す運動を、流山市・市民が呼びかけ人となり実施する。水量が戻された時点で、利根運河の水量復活を図る。
- また、合併浄化槽による水質浄化、水草などによる流入排水路の浄化施設について検討する。
(6)利根運河を文化財にする運動
- 利根運河は、土木学会の選奨土木遺産に指定されている「関宿水閘門」と同じAランクの評価がされている。まず、選奨土木遺産の指定を目指して運動する。
- また、国土交通省の力を借り、利根運河の歴史について調査・研究を進め、その歴史的 な価値を明らかにし、文化財指定の運動を起こす。(利根川の横利根閘門や富山県の富岩運河・中島閘門は、国の重要文化財に指定されている。)
- 利根運河を文化財指定することにより、歴史的環境の保全を図ることができるし、市民は地域の誇りとして認識を深くし、全国への情報発信のステータスもあがる。
(7)「(仮称)利根運河を愛する会」の創設
- 流山市から始まって、野田市・柏市、千葉県・国土交通省、そして沿川の市民、多くの人々と機関が、利根運河の保全と活用について共通の思いを持ち、様々な活動を展開する母体、「(仮称)利根運河を愛する会」をつくる。
- 「NPOさとやま」がまとめた「利根運河地域資源活用構想策定調査」を基に、長期的な活用のビジョンを議論することから始めることが望まれる。
経済振興部 流山本町・利根運河ツーリズム推進課
電話:04-7168-1047
ファクス:04-7158-5840
〒270-0192
流山市平和台1丁目1番地の1 第2庁舎3階
[0] 流山市|都心から一番近い森のまち
[1] 戻る
Copyright (C) City Nagareyama Chiba Japan, All rights reserved.