ページ番号1009746 更新日 平成29年9月15日
本格的な春の訪れが待ち遠しい本日ここに、平成18年第1回定例市議会を招集しましたところ議員各位には、多くの御出席をいただき有難うございます。
今定例会は、平成18年度予算を含む、議案45件、報告1件について、ご審議をお願い申し上げます。
提案理由の説明に入ります前に、市政運営に関する基本的な考え方と、新年度にあたりましての所信の一端を申し上げます。
第5代流山市長に就任して、まもなく4年目となり、平成18年度は、一期4年目の仕上げの年と考えております。この間、市民の皆様をはじめ議員各位には、私が就任以来標榜しております「1円まで活かす市政」、「市民に便利で使いやすいサービスの確立とわかりやすい行政運営」、そして「流山の可能性を引き出すまちづくりの推進」に格段のご理解とご協力を頂いておりますことに感謝申し上げます。
平成18年度は、本年度からスタートいたしました総合計画の「下期5か年計画」の2年目の年として、引き続き行財政改革を強力に進め、市政の最重要課題であります、つくばエクスプレス沿線整備をはじめ、安全安心、子育て支援と教育環境の充実、少子高齢社会に対応した健康や福祉の向上など市民生活に密着した諸施策を推進し、"流山に住んで良かった"と思っていただけるまちづくりに、最善を尽くしてまいります。言うなれば、「市民満足度の高い流山」を目指し、流山の発展のため引き続き全力で市政運営にあたってまいる覚悟であります。
景気に回復傾向が見られるというものの、国と地方を合わせました長期債務残高は、平成18年度末で前年度末比5兆円増の775兆円に達し、未来への投資が含まれているとはいえ、日本全体では依然として借金は増大し続けています。さらに、日本の総人口が減少に転じ、2007年には、いわゆる「団塊の世代」が一斉に定年退職を迎える「2007年問題」など、世界に例をみない少子高齢社会が一段と進んでおります。
こうした中で、私は、15万3千市民の先頭に立って引き続き行財政改革を進め、市民の皆様と協働して安全安心事業など重点施策に力点を置きながら、施策事業にメリハリをつけ、流山の未来のために、今なすべきことの全てに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
具体的には、私は、3つの基本姿勢をもって新年度の市政運営に取り組んでまいります。
昨年市民待望のつくばエクスプレスが開通し、流山市の都市交通の歴史に輝かしい1ページが付け加えられた年でありました。市内3駅において開通記念式典が行われ、特に流山おおたかの森駅では、多くの市民、来賓、関係者の方々をお招きして盛大に記念式典が行われたところであります。
つくばエクスプレスの利用状況は、昨年11月現在の数字として当初予測を上回る1日平均乗降客数15万8千人と発表されるなど順調な営業を行われております。特に、流山おおたかの森駅、南流山駅は、沿線20駅中、各々3番目、4番目の乗降客数を誇り、多くの利用を頂いております。
また、この開業に併せ、利用者の利便性向上のため市内民間バス路線の新設や拡充を図り、加えて路線バスで補えない地区を対象にタウンバス「ぐりーんバス」を運行し、江戸川台駅中心に2ルート、松ヶ丘地域で1ルートの合計3ルートで試行運行をスタートさせました。この鉄道とバスによりまして、流山市の交通網の骨格が徐々に出来上がり、市民の交通利便向上に努めてまいりました。
本年度は、いよいよ本格的な沿線開発に伴う居住環境の整備促進に力を注いでまいります。先週16日には、流山おおたかの森駅南口で、平成19年春の完成を目指す、つくばエクスプレス沿線最大級の商業施設の起工式が行われましたが、その隣接地には集合住宅や戸建住宅なども、まもなく着工となります。さらに、他の沿線区域におきましても早期完成に向け、県など関係機関に強く要望しつつ、併せて地権者のご協力のもと事業を1日も早く完成できるよう強力に推進してまいります。
一方、良好な住環境の確保のため、沿線整備などで減少した緑の回復を組み込んだまちづくりを行ってまいります。昨年、市内外の数多くの事業者の方々のご賛同を頂き、研究会が立ち上げられました「グリーンチェーン戦略」を積極的に展開し、新年度早々には「グリーンマーク認証制度」をスタートさせ、「都心から一番近い森の街」として、このグリーンチェーン戦略を通して、本市の社会的経済的価値の向上を図ってまいりたいと考えております。
私は、引き続き流山の人と街の情報発信を通じて地域イメージを高め、マーケティング戦略に基づいた企業の本社機能や教育機関等の誘致を積極的に推進してまいります。また、「グリーンチェーン戦略」に基づき、ヒートアイランド現象を抑制した、緑豊かな良質な住宅地の形成に努めてまいります。
市民の生命と財産を守ることは、地方公共団体に課せられた重要な使命であります。
幼い子どもが襲われるという痛ましい事件が続発している中で、昨年4月に市民が「安全で安心して暮らせる」生活環境づくりに向け、ボランティアによる流山市民安全パトロール隊が発足したところです。犯罪等の未然防止と市民の防犯意識の高揚を図るため、パトロール車と徒歩により、犯罪発生場所周辺のパトロールを重点的に市内全域で行っていただいており、この3月には、現有の1台を含め計3台の青色灯パトロール車を配車し、引き続き強力にサポートしてまいります。
また、各自治会で組織する自主防犯パトロール隊の結成も相次いでおり、市民の方々にも防犯に対する意識の高揚が図られております。
犯罪のないまちづくりは、行政と市民の方々との協働に基づいて遂行されることによって、はじめて実効性をもつと考えておりますので、これからも犯罪のない街を目指し、積極的に安全安心のまちづくり事業を推進してまいります。
また、学校等の公共施設の耐震診断と、それに伴う耐震補強工事を積極的に行ってまいります。
私が、市長就任以来、進めてきた「1円まで活かす市政」、「市民に便利で使いやすい行政サービスの確立とわかりやすい行政運営」を基本に、"最少の経費で最大の効果"を上げるという、地方自治の基本理念に沿った行財政運営を引き続き強力に進めてまいります。
この基本理念にそって、昨年3月には、平成21年度までの5年間の実行プランである「新行財政改革実行プラン」を策定いたしました。目下、このプランに基づき「改革実行プランアクションプログラム」を作成し、各部署において実践しております。行財政改革は、単なる削減を目指すのではなく、市民満足度を高めることを目標に「市民の力を活かす」、「財政の健全化を目指す」、「行政運営の効率化を進める」、「市民に役立つ職員を育てる」、「スリムな組織を目指す」、「サービスを向上させる」の6つの改革方針に沿って、行政改革と財政改革の推進を図り、効率的で市民満足度の高い小さな市役所を目指すことが求められております。
とりわけ、本年4月からは、指定管理者制度に基づき16の施設と今定例会に上程しております、相馬ユートピアの指定管理者が議決されますと、合計17施設において指定管理者による管理運営がスタートいたします。多様化する住民ニーズに効果的、効率的に応えるため、他の施設におきましても、引き続き指定管理者による管理運営を積極的に導入してまいります。
さらに、民間の創意工夫を引き出し、住民に対する様々なサービスの効率化と質の向上を図る手法を取り入れ、併せて建設コスト等の削減を目指すPFI事業を導入してまいります。具体的には、PFIを活用した本市初めての複合施設として小山小学校の移転を平成20年度の完成を目指し準備作業を本格的に行ってまいります。
以上、今後の市政運営にあたりましての基本的な考え方を踏まえ、編成いたしました平成18年度の予算編成方針について申し上げます。
日本の経済は、設備投資や個人消費などの内需を中心とした景気回復が見られ、雇用面についても厳しさが残るものの、改善に広がりが見られるなど、ようやく明るい兆しが見えてまいりました。しかし、昨年、起きましたマンションやホテルなどの耐震構造偽造問題や新年早々のIT企業による株価操作問題による株式市場への影響、さらに、日本の人口が、昭和22年から実施されている人口動態調査開始以来、初めて自然増加数がマイナスとなるなどは、日本経済の先行きに不透明感を感じさせるものであります。
一方、地方財政においては、国が推し進めている「改革なくして成長なし」、「民間にできることは民間に」、「地方にできることは地方に」という基本方針の下、『真の地方分権』を確立するため、地方財政の健全化と財務体質の改善を図り、国庫補助負担金改革、税源移譲、地方交付税改革、事務の移譲などが行われております。しかし、残念ながらその実情は、本市も含め他の多くの地方自治体におきましても、住民ニーズを満足するだけの財源が確保できず、財政運営は大変厳しい状況が依然として続いております。
このような中で、本年度は、総合計画下期5か年計画の2年目として、つくばエクスプレスの開通に伴う沿線整備関連事業を本市の最重点事業とし、市民生活に密着した行政サービス事業の堅持及び拡充を図ることとしたところであります。また、市民生活優先の行財政運営を基本に、各種の行政課題や市民ニーズ、緊急性及び事業効率等を十分勘案し、歳出の徹底した削減を行い、「流山の可能性を引き出すまちづくり」、「一円まで活かす市政」の実現に向けて、予算編成を行ったところであります。
歳入面では、三位一体改革に伴う所得譲与税の増加及び景気の回復傾向や税制改正を反映しての市税の増収を見込んだところでありますが、反面、国庫補助金や地方特例交付金、地方交付税などが、大幅に減少することが見込まれる等、依然としてきびしい財政状況が続いており、前年度に引き続き、臨時財政対策債の発行や財政調整積立基金の取崩しをせざるを得ない状況となったところであります。
一方、歳出につきましては、職員一丸となって、行財政改革の推進に努めた結果として、人件費や物件費、補助費等などは減少したものの、高齢化の進行による国民健康保険特別会計、老人保健医療特別会計、介護保険特別会計の各特別会計への繰出金の増加や扶助費が増大する中で、5か年計画に位置付けられた事業を優先に、特に福祉、教育に関連した施策を中心に、市民生活に密着した行政サービスの更なる充実に意を注いだところであります。
この結果、地方財政計画では、5年連続してマイナスの伸び率となっているものの、平成18年度予算案は、一般会計で347億5千万円、対前年度比で0.93パーセントの増と3年ぶりの増加となり、各特別会計及び水道事業会計を合わせた予算総額でも、735億5,052万円と、対前年度比0.14パーセントの増となりました。
特に、一般会計につきましては、義務教育施設の耐震対策の前倒しの実施や、神明堀や大堀川の改修をはじめ、3歳未満児から就学前児童への乳幼児医療費助成の拡大、自動体外式除細動器の公共施設への設置など、市民の安全安心に心がけて積極的な施策展開に予算を配分したところであります。
また、国民健康保険特別会計、老人保健医療特別会計、介護保険特別会計については、医療費の増大により、厳しい財政運営を強いられており、特に、国民健康保険特別会計については、保険料の引き上げをせざるを得ない状況にあることから、一般会計からの制度外繰出し額を3億円とし、低所得者に配慮した見直を行ったところであります。こうした厳しい選択となりましたことにつきまして、議員各位、市民の皆様のご理解を賜りたいと存じます。
初めに、「都市基盤の整備」について申し上げます。
生態系に配慮した公園・緑地・水辺等空間の整備・管理については、来年1月1日をもって市制施行40周年となりますことから、記念事業として、本市の観光スポットであり、日本を代表する歴史的土木遺産であります、利根運河の堤に桜を植栽し緑の保全と推進を図るとともに、市民の憩いの場を創ります。
また、流山おおたかの森駅に隣接する新市街地2号近隣公園整備事業は、昨年の園路整備工事に引き続き、植栽工事を行い、駅周辺の環境整備を図ってまいります。
地域特性に合った良好な新市街地整備については、つくばエクスプレスが開通した今、沿線整備事業を本格化させ1日でも早く事業を完成さなければなりません。そこで、西平井・鰭ヶ崎地区一体型特定土地区画整理事業を鋭意推進するとともに、千葉県が施行いたします運動公園周辺地区並びに木地区の特定土地区画整理事業の進捗率を高めるため事業費負担の増額を図る等、積極的に支援してまいります。また、沿線整備事業によりまして、減少した緑の再生を行う仕組みとして、「グリーンチェーン戦略」を推進し、ヒートアイランド現象による気温の上昇を抑制し、良好な住環境を創りだし、「都心から一番近い森の街」の実現を目指します。
東武野田線運河駅東側周辺地区につきましては、当地区周辺の開発並びに東京理科大学の学部移転などから、多くの駅利用者の利便性を改善するため、運河駅東側周辺地区の市街地整備の実現に向けた調査を実施いたします。
新川耕地有効活用につきましては、千葉大学園芸学部や同大学の環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センターとの協働研究により検討していくこととしたところであります。特に、有効活用計画に位置付けされた自然活用型土地利用ゾーン」につきましては、産学官が連携してその具体的な利用について検討してまいります。
快適な生活環境を目指した下水道整備の推進については、つくばエクスプレス沿線整備に伴う都市基盤施設といたしまして、公共下水道汚水、雨水管渠の整備促進を図るとともに、下水道調整池の整備と流末となります地区外雨水幹線の整備を図ってまいります。また、江戸川左岸及び手賀沼流域の既成市街地汚水管網整備を促進してまいります。
土地利用・生活環境に配慮した道路整備については、都市計画道路3・5・22号東深井市野谷線道路改良事業や3・4・10号市野谷向小金新田線の立体交差事業の基礎調査等を実施いたします。
安全性と快適性を兼ね備えた河川・排水路整備については、南流山地域等の浸水被害を解消するため、神明堀の河道改修年次計画のスピードアップを図るとともに、駒木台地区における集中豪雨による浸水被害の解消を図るため大堀川の拡幅を行います。
水需要に応じた水道事業の展開については、新規浄水場並びに水道庁舎のオープンに合わせ、水道料金徴収等の事務並びに浄水場の運転及び維持管理の業務を包括委託し、運営の効率化を進めてまいります。また、地震等の災害に強い水道を目指すため、石綿セメント管の解消と安定した水供給に努めてまいります。
利便性と快適性を重視した公共交通機関の整備充実については、つくばエクスプレスの開業に伴い、駅舎等で分断されるセンター地区において歩行者ネットワークを確保するため、公開通路を整備し、利便性向上に努めてまいります。また、昨年11月に試行運行いたしましたグリーンバスは、現在の3路線に加え、初石地区西側1路線の追加導入を検討してまいります。
さらに、運河駅施設整備事業を促進するため、まちづくり交付金導入に係る基本計画策定に向け東武鉄道と協議するとともに、施設整備を進めるための基金を積み立ててまいります。
次に、生活環境の整備について申し上げます。
豊かで美しい生活環境の創造については、前年度に策定した「環境基本計画」に基づく地球温暖化対策などの具体的行動を検証するため、新たに「環境白書」を作成、公表し、環境施策の推進を図ってまいります。
また、路上喫煙防止事業については、市内全域で路上喫煙を禁止し、特に、重点区域においては、違反者に指導・勧告を行い、従わない者に対しては、過料を徴収してまいります。
環境共生社会を目指す廃棄物循環型都市づくりについては、し尿処理施設再整備のための施設計画を作成するとともに、隣接する旧ごみ処理施設の解体計画を併せて作成します。
自然災害・都市災害への備えと予防については、新潟県中越地震、新潟・福島豪雨等の教訓を踏まえ、平成11年に策定いたしました「地域防災計画」を見直しするとともに、平成16年に成立した「国民保護法」に基づき、千葉県が策定した保護計画と整合を図りながら、国民保護計画を策定してまいります。
また、継続的に行っております災害井戸や防災備蓄倉庫の設置を引き続き推進してまいります。さらに、心停止患者に効果がある自動体外式除細動器の使用が、一般に認められたことからその普及活動を行うとともに、救急救命士の養成、消防資機材の充実を図ってまいります。また、年間5万人以上の利用者がある市内公共施設12か所に自動体外式除細動器(AED)を各1台づつ設置いたします。これにより、市役所と市民総合体育館に設置されている、現有2台を含め合計14台が配置されることとなります。
日常生活での安全性と快適性の確保については、自主防災意識の普及高揚を図ることを目的に、自治会等の自主防災組織への支援を積極的に行うとともに、好評の安心メールを継続してまいります。
また、通学路やそれ以外の道路の防犯灯設置を今まで以上に強力に進めてまいります。
市民の主体的連帯活動に支えられたコミュニティの推進については、平成3年にオープンした市民ふれあいセンター「相馬ユートピア」の管理運営を本会議の議決を頂いた上で、指定管理者制度に基づき指定管理者に移行し、効率の良い運営に努めてまいりたいと考えております。
次に、教育・文化の充実向上について申し上げます。
いつでも、どこでも、だれもができる生涯学習の推進については、生涯学習の拠点となる生涯学習センターが本年4月にオープンするほか、当該センターの管理運営を指定管理者制度に基づく指定管理者が行います。
施設の充実といたしまして、昭和44年7月に文化会館がオープンして以来、37年が経過し客席が老朽化しておりますことから、狭隘な現在の客席を撤去し、ゆとりある客席に改修するとともに、車椅子スペースの確保にも努めてまいります。
また、中央図書館と博物館の耐震診断を行い、安全安心な公共施設の充実に努めてまいります。
図書館の利用を促進するため、図書館の電算システムの更新に合わせて、インターネットを利用して自宅から蔵書の検索や予約ができるシステムを導入いたします。これにより、さらに図書利用の促進につながるものと考えております。
個性を生かす教育環境の基盤充実については、児童生徒の安全確保と地域住民の避難場所となる小中学校校舎の耐震診断結果に基づき、江戸川台小学校校舎の大規模改造工事に合わせ耐震補強工事を実施するとともに、八木北小学校校舎の耐震補強工事や新川小学校ほか6校の校舎、屋内運動場の耐震補強工事に伴う設計を行ってまいります。
また、つくばエクスプレス沿線整備計画に伴う、小山小学校の移転工事は、民間活力によるPFI方式の導入で、校舎や福祉会館、学童クラブなどの複合施設を建設するため、専門の知識を持った者とアドバイザリー契約を締結し、平成20年度の完成に向けて事業の推進に努めてまいります。
ながれやま市民文化の継承と醸成については、本市に関連が深い芸術家の作品で、高い芸術性を評価されている作品を展示し、市民の芸術文化への理解を深め、地域文化の振興を図るとともに、流山おおたかの森駅前に本市在住の芸術家の作品を展示して駅周辺のイメージの向上と芸術作品に触れる機会を提供してまいります。
スポーツ活動の基盤づくりについては、第15回流山ロードレース大会を市制施行40周年記念大会と位置付けて、招待選手などを含め、多くの市民の方々の参加を得て実施してまいります。
次に、市民福祉の充実について申し上げます。
安心して子どもが健やかに生まれ育つ環境づくりについては、子育て家庭を支援するため、保護者が病気等により18歳未満の子どもの養育が不可能となった場合、その子どもを一時的に養護施設で保護し、子どもの安全を確保し、保護者の養育の負担軽減を図ります。
また、共働き家庭の概ね10歳未満の児童を対象に、1学校区1施設を目標に学童クラブを設置しているところであります。現在、東小学校の教室を借りて学童クラブを設置しておりますが、将来の利用児童の増加が予想されることから学校敷地内に新たに移設し、児童の健全育成環境の整備に努めてまいります。
高齢者や障害者がいきいき暮らせる社会づくりについては、高齢者総合計画に基づき、中重度の要介護状態の高齢者を可能な限り住み慣れた自宅や地域で生活できるよう市内4地区に建設される小規模多機能型居宅介護施設、小規模特別養護老人ホーム等に対して助成するものであります。
また、介護予防マネジメント、高齢者や家族の総合相談・支援、虐待の防止・早期発見など、地域における総合的な相談支援機能の拠点となる「地域包括支援センター」を市内4か所の社会福祉法人等に業務委託を行い、市民サービスの向上と円滑な事務処理を図ってまいります。
だれもが安心して暮らすことのできる生活支援づくりについては、本年8月から乳幼児医療費の補助対象年齢を現在の3歳未満児から就学前児童まで範囲を拡大することによって、保護者の経済的負担の軽減を図り、子育て支援体制の充実を図ってまいります。
市営住宅原口団地及び第2原口団地の借地期限満了により、原状復帰を条件に土地の返還を行うことから、入居者は、新たに借り上げる西初石団地に住み替えをして頂き、市営住宅の充実に努めてまいります。
健康で明るい暮らしづくりについては、65歳以上の高齢者を対象にインフルエンザによる発病予防や重症化を未然に防止するため、引き続き任意による個別接種を行ってまいります。
一方、市民の健康づくりを支援するため、健康チェック、筋力アップ、禁煙教育などの健康増進事業を行ってまいります。
次に、産業の振興について申し上げます。
商業の拠点づくりと地域密着型サービスの強化については、つくばエクスプレス沿線開発地域の経済活性化を促進するため、企業や新しい市民の誘致に向けたマーケティング活動を積極的に行ってまいります。
工業の強化と新たな産業の創造については、将来の安定的な市税確保と雇用創出のため、企業立地を促進し、本市の経済活動の基盤整備と産業振興を図ってまいります。
だれもが安心して働ける環境・基盤づくりについては、勤労者の勤労意欲の向上と健康促進のため、勤労者体育施設等の改修を行い、施設利用者のサービスの充実を図ってまいります。
多様な方面からの農業の振興については、新鮮で安心して食べられる農産物を作り地産地消の推進と本市はもとより他市においても流山の農産物の需要が伸びるよう農業の振興に努めてまいります。
特色ある観光の育成と創設については、フィルムコミッション活動を通じて、流山の知名度アップと地域振興の活性化を図ってまいります。
また、歴史的土木遺産である利根運河を首都圏の観光スポットとするため、利根運河周辺の土地利用計画等の調査を行ってまいります。
次に、行政の充実について申し上げます。
市民参加の地域社会づくりについては、昭和42年1月1日に市制施行以来、平成19年1月1日をもって、市制施行40周年を迎える事となりました。これを記念して、市政に功績のありました方々や関係者をお招きいたしまして記念式典を開催いたします。
また、本年4月に生涯学習センター内に市民活動推進センターがオープンいたします。これによりまして、市民活動団体に対する一層の支援を図り、市民公益活動補助金の活用やアウトソーシング計画の具体化を目指し、市民団体と協働のまちづくりを行ってまいります。
健全で効果的な行財政運営については、昭和56年以前の建築基準によって建てられた市役所第2庁舎は、昨年、耐震診断を行ったところ、耐震構造に問題があると診断されたところであります。そこで、早急に事務室の分散化等を図るほか、不足する事務室は、新たに庁舎を建設して対応したいと考えております。
また、入札契約事務の効率化を図り、入札の公平性、競争性、透明性を追求するため、ITを利用した入札制度の確立と情報公開を推進してまいります。
以上をもちまして、今後の市政運営にあたりましての所信の一端といたしますが、議員各位をはじめ、市民の皆様には引き続き、市政の発展に御協力頂きますよう心からお願い申し上げます。
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