旧清美園（し尿処理施設）の環境質調査および敷地内調査

ページ番号1002548　更新日平成29年9月15日

1 調査の目的

　旧清美園の再整備事業として、老朽化している「し尿処理施設」の再整備のため、有機性廃棄物リサイクル施設の汚泥再生処理センター（剪定枝の有機性廃棄物をし尿、浄化槽汚泥等と併せて処理する施設）を建設するにあたり、旧清美園周辺の環境質調査及び旧清美園の敷地内調査を施設計画の前段として以下の項目について調査したものです。

2 調査場所

旧清美園敷地全体

3 調査内容

（1）水質調査

分析項目：「環境基本法」に基づく地下水環境基準で指定された項目及びダイオキシン類

（2）土質調査

分析項目：土壌汚染対策法の規制対象物質及びダイオキシン類

（3）環境質調査

大気
測定項目：気象、環境大気質、沿道大気
工場騒音・振動
測定項目：騒音レベル、振動レベル
交通騒音・振動・交通量
測定項目：騒音レベル、振動レベル、交通量
悪臭
測定項目：悪臭物質濃度、臭気指数

4 調査の結果

旧清美園のごみ焼却施設の解体と汚泥再生処理センターの整備を行うに当たり、まず、旧清美園の敷地内から有害物質が流出していないか確認するため、敷地周辺部の16か所で地下水について27項目にわたる水質調査を行いました。
その結果、おおむね水質基準を満足していることが確認されました。
ただし、東深井古墳の森公園側の1か所（W－4）で1項目（ダイオキシン類）について環境基準を超える値が検出されたことから、当該地点から敷地外へ漏れていないか確認するため、その外側（敷地の外周部）3か所で新たに追加調査を実施したところ、追加調査地点では全て環境基準を満足していました。（従来の地点では基準を超える値が検出されています。）
今回の調査の中で、旧清美園西側の「東深井古墳の森公園」寄りの場所を中心に、過去に埋め立てられたごみの埋立層が確認されました。これらのごみは、過去のごみ埋め立て事業の状況や今回の調査結果などから、昭和40年頃から昭和56年頃にかけて市が収集・処理した家庭ごみなどを埋め立てたもので約4万4千立方メートル程度の量が埋め立てられていると考えられます。
このごみ層の宙水についての水質調査の結果、5か所中3か所（W－4、W－5、W－6）でダイオキシン類について基準を超える値が検出されました。（再調査結果も基準を超える値が検出されています。）
ただし、これらのごみ層に起因する有害物質は、1のとおり、敷地外には流出していないと考えられます。
また、汚泥再生処理センターの建設が想定される地区でボーリング調査（3か所）を実施し、土壌のサンプルを採取して有害物質（26項目）の含有量調査を行ったところ、1か所（B－1）で含有量の基準を超える鉛が検出されましたが、これもごみの埋立層で確認されたものです。
ただし、同じ地点で実施した土壌の溶出試験の結果は、土壌の環境基準を満足しています。
次に、汚泥再生処理センターの建設が想定される地区周辺を11ブロックに分けて土壌調査を実施しましたが、全ての地点で環境基準を満足していました。
ただし、ごみ焼却施設とし尿処理施設の間の最奥部（地点ナンバーS－8）において、比較的高い数値が検出されたことから、当該部分について再調査を実施しています。
その他、大気中の有害物質（ダイオキシン類を含む）及び河川水質、騒音、振動、悪臭について測定を実施しましたが、調査項目の全てにおいて概ね基準を満足していました。（ただし、騒音については夏季を中心にセミの声等の自然現象が原因で基準を超えています。）

5 今後の対応について

まとめ

　旧清美園の敷地周辺部での地下水調査及び土壌調査、環境質調査の結果では、地下水、大気などにおいて環境基準を満足していることから、周辺の地域住民の健康や生活環境に影響はないものと考えられます。
　しかしながら、ごみの埋立層が確認されたことから、以下のような対応策を講じます。

過去のごみの埋立層において、有害物質が検出されていること等から、その周辺において継続的に水質監視を実施するなど、ごみを埋め立てた場所として適切に管理します。
旧焼却施設の解体及び汚泥再生処理センターの整備後の跡地利用については、敷地内にごみが埋め立てられていることから、その適切な管理が必要であることに注意しながら検討を行います。

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