認知症は誰にでもおこる脳の病気であり、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。「認知症サポーター」は認知症を正しく理解し、認知症の方やご家族を温かく見守り、支援する応援者のことをいいます。現在、全国で713万人を超える方が認知症サポーターとなっており、市内には7,300人を超える認知症サポーターがいらっしゃいます。
平成28年3月25日(金曜日)、認知症サポーター養成講座を受講済みの方を対象にした、認知症サポーターフォローアップ講座がケアセンターで開催されました。「認知症の方のご家族の気持ち」と題し、公益社団法人認知症の人と家族の会千葉支部の阿部洋子さんに講演をしていただきました。
阿部さんの夫はある日突然倒れ、その後意識は回復したものの脳の半分が損傷し医師からは「元の知能には戻らない」と言われました。そのときから阿部さんの15年間に及ぶ介護生活が始まりました。認知症状が出始めてからは徘徊行動をするようになり、スーパーのレジに並んでいるときにいなくなってしまい、必死に探したこともあったそうです。阿部さんは「介護者はいつも心が張りつめている。介護の状況はさまざまなので踏み込みすぎず、介護者が望んでいることだけをサポーターにしてほしい」と話し、最後に「振り返るとこの15年間は夫のおかげで自分自身が成長し、家族が団結できた大切な時間でした」と講演を終えました。
その後、「認知症サポーターとしてできること」というテーマで、参加者同士で意見交換をする座談会を行いました。座談会では活発な意見交換がされ、「介護者の気持ちの中に土足で入らないでほしいと聞き、どのような話し方をすれば家族の方の気持ちを無視しないのか、専門職に聞いて勉強したいと思った」「ご近所づきあいが大切だと思う。もしかしてこの人認知症かな?と思った時に相談や勉強できる場が必要ではないか」といった意見がありました。地域に暮らす人々が、認知症の方の気持ちを理解し、支える手だてを知ることで市民の方にとって安心して暮らせるまちづくりに繋がります。
市では、今後も認知症サポーターのフォローアップ講座を実施予定です。また、市内4か所にある高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター)で認知症サポーター養成講座を実施していますので、参加を希望される方は、お気軽にお問い合わせください。
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