5回目を迎えた法話と音楽のつどい
更新日 平成28年3月14日


円東寺・増田住職のお話と流山出身のシンガーソングハイカー・加賀谷はつみさんのミニライブ

[画像]鐘をたたき黙とうをささげる増田住職と会場の皆さんの写真(80.7KB)

 2万人を超える犠牲者をもたらした東日本大震災から5年の歳月を経た平成28年3月11日(金曜)、流山市生涯学習センターで「法話と音楽のつどい」が開催され、290人の方がお越しになりました。このつどいは、犠牲となられた方々のご冥福を祈り、一日も早い復興を願って毎年開催されているものです。法話は、市野谷の延命山円東寺・増田俊康ご住職、音楽は、流山市出身のシンガーソング「ハイカー」・加賀谷はつみさんによるミニライブが行われました。また、地震が発生した午後2時46分には、犠牲になった方を思い、黙とうがささげられました。


[画像]宗教に偏らないお話を聞かせていただいた増田住職の写真(76.9KB)

  この「法話と音楽のつどい」は、東日本大震災に伴う原発事故を受け、福島県内から東深井にあった当時の老人福祉センターに多くの方々が避難されていたことから、隣の森の図書館で「法話とジャズライブ」を開催したのが始まりです。故郷に帰れない人々と黙祷をし、法話を聴く会を企画、会場が図書館であったことから、テレビ朝日「やじうまテレビ」の早朝のコーナーに出演された際の法話をまとめた「そっと後押し きょうの説法」(幻冬舎)の共著者の増田ご住職に法話を依頼。森の図書館では、会場が狭かったため翌年から流山市生涯学習センターに会場を移し続けられています。


[画像]住職以外にも多彩な顔を持つ増田さんの写真(65.9KB)

 流山市青少年補導員連絡協議会や保護司会、自死・自殺に向き合う僧侶の会などで活躍される一方、「PRINCOちゃん」の愛称でマジックやジャグリング、バルーンアートなどで福祉施設でのパフォーマンス活動もされている増田ご住職。 この日の宗教に偏らない法話では、「私たちにとっては5年目の節目。しかし、被災地にとっては5年の歳月が経ただけ。これは、もっと被災地のことを考えなさいということではありません。私たちは、平成23年3月12日を生きられなかった人たちのことを思って生き、3月11日を知らない子どもたちに災害の恐ろしさなどを伝える役割があります。そしてショックを受けた私たち自身も元気に前を向くということが重要なのです」と話されました。


[画像]シンガーソングハイカーの加賀谷はつみさんの写真(66.9KB)

 ミニライブを行った加賀谷はつみさんは、「シンガーソングハイカー」の言葉通り、自身で作詞作曲を行うことはもちろん、毎月のように標高2,000メートル以上の登山も行い、さらに山頂でライブも行うという、登って歌える歌手です。加賀谷さんは東日本大震災当時、たった一人で47都道府県を回る路上ライブを敢行中で広島県におり、流山の家族とも東京のスタッフとも連絡が取れず、不安な一日を過ごしたそうです。被災地の状況を知るにつれ、歌手を続けるべきかどうか、と悩んだ時期もあったそうですが、「歌を通してみんなを元気にしたい」と決意し、前を向いたというエピソードを話されました。


[画像]歌でみんなを元気にしたいと話す加賀谷さんの写真(65.1KB)

 実は、加賀谷さんが流山でこのようなライブを行うのは初めて。ミニライブでは、人との出会いをテーマにした、中島みゆきさんの「糸」からスタート。つづいては、被災地の一つである福島県女川町などの高校生の話を聞いて作ったオリジナル曲「つなぐ想い」、登山から生まれた、目標に向かって歩みを進めることの大切さを込めた「59.2cm」「雲の向こう」、そしてメジャーデビュー曲であり、2011北海道マラソンのテーマソングにも抜擢された「君がいる」の全5曲を歌いました。加賀谷さんの優しく澄んだ歌声で会場が一つにつながり、皆さんの思いが被災地に届けられたようでした。


[画像]澄んだ歌声を響かせる加賀谷さんの写真(66.7KB)

 夫婦でお越しになった、市内在住の須藤正則さん、ひろ子さんは今回が初めての来場。ひろ子さんは「大きな災害などがあると、普段はあまり感じない命の大切さを実感します。また、人は困難なことに出会ったときに生き方を考えるきっかけを得るのだと思います。災害時などに、助け合う心は一つで、宗教や国などは関係ありません。人を思いやる心を思い出せるこのような機会はとても大切です。これからも続けていってほしいと思います」と話してくださいました。


[画像]会場内に設置された募金箱にお金を入れる来場者の写真(84.9KB)

  流山市生涯学習センターでは、このほかにもチャリティーライブなどを続けています。また、森の図書館では、3月30日まで相馬市の子どもたちが被災直後に描いた絵画を展示しています。
 この日、会場に置かれた募金箱にお寄せいただいた114,073円は、姉妹都市・福島県相馬市にお届けします。



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