幼児のための食育講座
更新日 平成28年2月10日


幼児期の「食」について知識を深める

[画像]栄養面について画面で説明している写真(20.5KB)

 平成28年2月8日(月曜)、中央公民館で「幼児のための食育講座」の第1回目が実施されました。この講座は、2005年に成立した「食育基本法」において、「生きるための基本的な知識」と位置付けられている「食」の知識について、「食」に初めて出会う大切な時期である「幼児期」のお子さんを子育て中の親を対象に公民館が企画した全2回の講座です。


[画像]食事バランスについて説明している写真(23.5KB)

 第1回目はNPO日本食育インストラクター協会と公民館の共催で実施し、同協会の1級認定講師である廣瀬弘子さんを講師にお迎えしました。廣瀬さんは、食育を中心に講演活動をされ、ご自宅で家庭料理を中心とした料理教室も開講されています。ご自身も2人のお子さんを持つお母さんであり、「今回の参加者の悩みや苦労は良くわかる」とおっしゃっていました。
 講座の最初には、「食育」の3つの柱について説明があり、その柱に基づいて講座が進められました。3つの柱とは、「1.安心・安全・健康の選食能力を養う2.衣食住の伝承、しつけは共食(家族の団らん)から3.食糧問題やエコロジーなど地球の食を考える」です。
 


[画像]食品の期限について考えている写真(22.5KB)

 まず、「食事のバランス」について図を使って説明がありました。性別、年齢、身体活動レベルなどによって、「何を」「どれだけ」食べたら良いかが一目でわかる図となっており、今後の食事作りにとても役立つ資料です。また、「どれだけ」にあたる1日に必要なエネルギーについては、単位を「自身の手で握ったおにぎり1つ分を1とする」こと、「両手の親指と人差し指同士を付けた大きさが適したお茶碗の大きさ」など、それぞれの手の大きさが目安となることが多いことがわかりました。さらに、安心・安全な食を選ぶために必要となる、食品表示や賞味期限と消費期限の違い、添加物とその影響についても説明があり、参加者は熱心に耳を傾けていました。


[画像]こ食について考えている写真(28.2KB)

 「食育」というと、どんな食事が身体によいのか、どんな食品が安全なのか、など知識として知っておかなければならない事を主として思い浮かべますが、「食」を通した親子のコミュニケーションや、しつけも大切な食育であるとの説明があり、毎日当たり前に繰り返している「食」の時間が、子どもの成長にとってとても大切であることがわかりました。特に気を付けなければいけない「6つの“こ”食」について(孤食、個食、粉食、濃食、固食、小食)は大変興味深く、参加者の心を惹きつけたようでした。
 また、しつけとしてのお話の中では、箸の使い方についても説明があり、参加者にはそれぞれ箸が配られ、講師の指導のもと、持ち方、使い方について実際に体験しました。自分では正しいと思っていた持ち方との違いに気づいた参加者は「子どもと一緒に正しい持ち方を練習します」と話されていました。
 


[画像]講師が箸の持ち方を指導する写真(20.4KB)

 最後に、「食料自給率」の低下について説明がありました。これは、日本で消費されている食料のうち、国内で生産されたものがどんどん減り、多くを輸入に頼っている、ということ。日本食文化の崩壊につながり、国民一人ひとりの食生活に関わる重要な問題です。
 また、日本は世界一残飯を出す国であることも紹介され、大切な食料を無駄なく食べることが大切であると、それぞれが感じる時間となりました。参加者は、「食育」は環境問題にもつながる大切な教育であると認識を新たにしたようでした。
 


[画像]講師が説明している写真(15.2KB)

 参加者からは、「食のバランスについてとても分かりやすく教えていただきました」「添加物の話を改めて聞いて、今後気を付けようと思いました」「テレビをつけず、家族そろって家族の顔を見ながら、会話をしながら食べる大切を痛感しました。早速今日から気をつけてみます」などの感想が寄せられました。また、「もう少し掘り下げて聞きたいところもあり、時間が足りなかった」という熱心な姿がうかがえる声もありました。


[画像]真剣に講師の話を聴いている写真(30.9KB)

 第2回目は、2月22日(月曜)に、フードコーディネーターの渡邉未央さんを講師にお迎えして調理実習を行います。今回お話いただいた内容に基づいて、幼児期のお子さん向けの手軽でおいしい料理をご指導いただく予定です。



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