冷たい雨の降る肌寒い日となった平成27年11月8日(日曜)、流山市文化協会音楽部(流山市音楽家協会(橘秀樹会長))による「流山市文化祭コンサート“名曲の花束”」の開催に合わせ、文化会館では初めてとなる「コンサート中に地震が起きたことを想定した避難訓練」を実施しました。開演前に玉田公民館長より、来場者にむけて、緊急地震速報が流れたあとの動きについてお願いを含めた説明を行い、14時、流山市音楽家協会の橘会長の進行で第1部がスタートしました。
コンサートは、アマチュアから音楽大学卒業までクラシック音楽を学んでいる方々のコーナーや音楽家協会会員のコーナーで発表が構成されていました。アンダンテはピアノとクラリネットの演奏、そしてオペラ「トスカ」「椿姫」と続き、会場から大きな拍手を受けたその時、緊急地震速報が場内に流れました。橘会長による身の安全確保の案内のあと、客席では、小さな子どもは座席を起こして前の席との間にしゃがみ、大人は頭を荷物や手で守り、前傾姿勢でうずくまりました。
揺れがおさまったあと、という設定で館内放送があり、音楽部の皆さんとホールスタッフ、文化会館の職員による避難誘導が開始され、ホール客席からピロティへ避難しました。避難開始から完了まで2分41秒かかりましたが、約200人のお客さまと出演者は大きな混乱もなく、無事避難終了しました。玉田館長から避難訓練に参加、ご協力いただいたことへのお礼があり、お客さまは再度ホールに入り直し、コンサートが再開しました。フィナーレでは、子どもたちからご年配の方々まで音楽に親しむ市民の皆さんが、季節の童謡などを合唱しました。
避難を体験した市内にお住まいの60代の女性は、「避難コンサートは初めての体験だった。避難はスムーズにいったと思う。誘導のライトがあって、出口への行き方がわかりやすかった。文化祭のコンサートにきたのも初めてです」と話してくださいました。また、市内にお住まいの83歳の女性は、「あまり緊張感はなかったですが、1回でもこういう訓練は体験しておくと、記憶に残っているもの。いざというときに役に立つと思います。このような避難体験は必要ですね」と話してくださいました。保護者と一緒に参加した幼稚園のお子さんは「楽しかった」との感想を聞かせてくれました。
今回、協力いただいた流山市文化協会音楽部(流山市音楽家協会)は、市内在住者を中心とした音楽の演奏家と指導者の会として、1985年4月に結成され、今年4月に流山市文化会館ホールで30周年記念コンサートを行いました。市役所ロビーで毎月開催されるサロンコンサートや流山市民音楽祭、森の図書館夢コンサートの企画運営のほか、定期演奏会や子ども向けコンサートなどを開催し、市民に身近で生の音楽を提供し親しまれています。
初めて実施した「避難体験コンサート」ですが、コンサート中に避難を体験することの重要性を感じた方が多くいらっしゃいました。820席のホールを抱えている文化会館としても、非常時における対応のよい経験になり、誘導時の声が小さいとの指摘もあったことから、今日の体験を今後の非常時マニュアル整備に活かしていきたいと思います。避難体験コンサートについての問い合わせは文化会館(電話04−7158−3462)へ。
また、第61回流山市文化祭は、芸能発表、作品展など11月29日まで行われています。お気軽に足をお運びください。流山市文化祭についての問い合わせは生涯学習課(電話04−7150−6106)まで。
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