平成27年11月7日(土曜)、生涯学習センターで「辰巳哲也ビッグバンドmeetsマッツ・ホルムキスト」が開催されました。ビッグバンドコンサートと言うと、スイングスタイルのオーソドックスなものを連想しがちですが、ヨーロッパの作曲家にとってジャズは西洋音楽の一形態という認識なのだそうで、ジャズ作編曲家・マッツ・ホルムキストさんはビッグバンドジャズアレンジの中にセリーやミニマルといったいわゆるコンテンポラリー・クラシカルな作曲技法を導入されていて、とても新鮮に聴くことができるコンサートが展開されました。
こうした斬新なアプローチを持つスウェーデンの作編曲家と、流山出身の辰巳哲也さん率いるビッグバンドの、日本での初共演となった今回の「辰巳哲也ビッグバンドmeets マッツ・ホルムキスト」コンサートは、生涯学習センターの主催、スウェーデン大使館の後援で企画運営されました。譜面台を3つも並べるような難しいアレンジを難なくこなし、音響拡声装置に頼らず生音で聴かせるトップミュージシャンたちによる演奏に感動した3時間でした。
マッツ・ホルムキストさんは、現代音楽の手法を取り入れた独自のアレンジで、欧米のビックバンドジャズシーンでも最先端の音として注目を集めています。辰巳さんからの1通のメールから交流が始まり、今回の初来日が実現。スウェーデン王立音楽院とノーステキサス大学の両方で修士号を取得。1990年より自己のビッグバンドであるStore Styggaを主宰、国立ユースジャズオーケストラを創設、ディレクターを務め、上海でも永年教鞭を取られ、今年6月にヴァンガード・ジャズ・オーケストラのディック・オーツと双頭名義でニューヨークで収録されたハービー・ハンコック作品集を軸に、ウェイン・ショーター、チック・コリアなどジャズの巨匠たちの作品群をたっぷりと堪能しました。
バンドリーダーの辰巳哲也さんは、流山市立八木北小、流山市立常盤松中、千葉県立東葛飾高校を経て、法政大学在学中には流山市成人式実行委員として流山市文化会館で開催された「20歳を祝う集い」でジャズトランペット奏者として演奏。2008年と2010年にトム・ハレルと共演、2013〜4年の小野リサ中国ツアーにサポート・アレンジ提供などで活躍。今夏は、第5回流山ジャズフェスティバルに初参加し、初石サンシャインゴルフ練習場、浅間神社や流鉄100周年ビア電車などでも演奏されました。
辰巳哲也ビッグバンドには、ニューヨーク市立大卒のゲストソリスト・三浦裕美さんをはじめバークリー音楽院卒の八巻綾一さん、宮間俊之とニューハードにも参加していた渡辺てつさん、流山では青木研のバンドでお馴染みの渡邊恭一さん、ブラックエレファンツなどにも参加されている大内満春さん、オーサカ=モノレールに加入している淡路泰平さん、CMや映画音楽等で活躍の峰崎芳樹さん、デューク・エリントン・オーケストラのサポート実績もあり、流山では猪俣猛ジャズオーケストラでもお馴染みの羽毛田耕士さんら日本を代表するジャズプレーヤーが多数参加されました。
他にも熱帯ジャズ楽団にも参加し、猪俣猛ジャズオーケストラで何度も流山で演奏されている松木理三郎さん、シナトラやローズマリー・クルーニーなどとの共演もしているフレッド・シモンズさん、ネバタ州立大卒のフジイヒロキさん、東京芸術大卒の高橋真太郎さん、原信夫とシャープ&フラッツにも参加された堂本雅樹さん、バークリー音楽院出身の名手・駒村光さん、ドラマの音楽なども手掛ける道脇直樹さん、北イリノイ大を経て渡辺貞夫らとも共演したパット・グリンさん、アニメーション音楽なども手掛ける諸藤一平さん、自己のバンドOctagonを持つ宮木謙介さん、国立院大で山下洋輔賞を受賞した高井天音さんらが参加し、迫力の演奏を披露しました。
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