平成27年10月17日(土曜)、東京理科大学理工学部建築学科の学生有志が、映画上映や光のアート作品などで利根運河の水辺空間を彩る「利根運河シアターナイト2015」が開催されました。地域の皆さんとの交流の場を作ろうと2012年から始まった同イベントは、毎年、実行委員会を組織し企画・運営しています。
16時、実行委員長の有井季萌さん(2年生)の開会あいさつ後、理科大生による和太鼓やジャズ演奏などのステージでイベントの幕が開きました。若さあふれるパフォーマンスに会場から拍手が贈られました。サックスを演奏した今川史峰さん(2年生)は「緊張しましたが、会場の皆さんが温かく応援してくださったので、気持ちよく演奏できました」と話してくれました。
陽が落ち始め徐々に薄暗くなってきたころ、利根運河の両岸をつなぐ浮き橋では、東深井・西深井小学校の子どもたちが赤・青・緑・黄色の手形を押した「巨大布アート」が水面に浮かべられライトアップされました。橋の上では、自分の手形を探す子どもたちの姿も見られました。
辺りがすっかり暗くなると、会場内に点在するアート作品が色鮮やかに光り、利根運河に幻想的な空間を創り出しました。周辺に生息する竹を使って理科大生が制作した光のアート作品は、トンネルのようにくぐり抜けられる作品もあり、子どもたちに好評でした。
この日は気温が低く、利根運河近隣の飲食店などが並ぶフードコートでは、温かい食べ物を求めて長い列ができました。18時半ごろ、会場内に映画上映の案内放送が流れると、水辺に設置された2台の巨大スクリーンの前に来場者が集まってきました。
一夜限りの野外映画館では、「ヒックとドラゴン」(ドリームワークスアニメーション制作)や学生による自主制作映画が上映されました。焼きそばやたこ焼きを食べながら映画を観ていた小学生の男子3人グループは「去年も来た。寒いけど外で観る映画は楽しい」と元気に話してくれました。
実行委員長の有井さんは「多くの方が来てくださり非常にうれしいです。我々学生が主催する、このシアターナイトという一夜が地域の皆さんの交流の場となり、新たな可能性が生まれることを願います」と話してくれました。