平成27年8月16日(日曜)までの間、森の図書館のギャラリーガラスケースで、森の図書館教養講座「飯田信義さんの切り絵講座」の作品展が行なわれています。この講座は、平成27年5月30日(土曜)から7月18日(土曜)まで、全4回の日程で開催されたものです。作品展には、図書館周辺の風景や色鮮やかな花、夏らしい涼やかな風鈴の様子など、講座に参加された11人の方の切り絵作品に加え、「相馬野馬追い」を中心とする「秋田竿燈」や「青森ねぶた祭り」と題された東北地方の情景を描いた講師の飯田信義さんの切り絵作品3点も展示されています。
切り絵講座の講師をされた飯田信義さんは、流山市の観光カレンダーや観光マップなどに数多くの作品を出されている切り絵作家です。流山市本町に設置された切り絵行灯の製作にも携わっており、市内の観光振興と地域の活性化にもご活躍されています。
講座の第1回目では、製作に必要な道具の説明とともに、飯田先生が実際にどのような手順で作られているかを具体的に教えていただきました。その後、講座に参加された方々は森の図書館の外に出てスケッチをしていき、作品の元となる下絵を作っていきました。図書館の外は題材となる素材が多くあるので、スケッチには絶好のポイントです。
第2回目、3回目は下絵から線画を起こし、カットの作業に入りました。曲線を描くときのカッターの持ち方や刃の入れ方について、飯田先生から実際にお手本を見せていただくと、「なるほど!」「さすがですね」と感嘆の声が上がりました。「切り絵はモノクロの世界のため、光と影がくっきりと分かれます。切り絵になると、スケッチの段階で出来上がった絵よりずっと映えた作品になり、初心者でもすばらしい作品に仕上がります」と飯田先生は参加された方々に話してくださいました。さらに、応用としてカラー切り絵の方法を教えていただくと、色づけ作業に挑戦する参加者の方々の熱心な質問が飛び交いました。
最後の第4回目は、切り絵の仕上げです。各々、顔彩や水彩色鉛筆、クレヨンなどを用いて色づけをしていきました。顔彩の場合、水の量を調節することにより同じ色の絵の具でもグラデーションがかかります。「葉や花の自然な色を、絵の具と水で濃くしたり薄くしたり、思い切って別の色を混ぜてみたり、ちょっとした工夫をしてみるのもいいかもしれません」と飯田先生はおっしゃっていました。そして終わりに、出来上がった作品を額に入れ、作品名を添えると、机の上には皆さんのすばらしい作品がそろいました。
切り絵は、どこを切り抜き、またどこを切り抜かず残しておくかによって作品の印象ががらりと変わります。しかし、初心者ではなかなかその見極めがつきません。そこで飯田先生の長年の経験と知識から具体的なアドバイスをいただき、皆さん、作品をワンランクアップした出来に仕上げることができました。
「台紙などの道具はどこで買えるでしょうか」という声や、「切り絵を今後の趣味にしていきたいです」という声など、今回の講座を機にご自宅で挑戦したいという参加者の方々も多くいらっしゃいました。
上記作品展は、平成27年8月16日(日曜)までの間、毎日ご覧いただけます。時間は9時30分から20時まで(日曜と月曜は17時まで)。お問い合わせは、森の図書館(電話04‐7152‐3200)へ。
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