平成27年7月25日(土曜)、流山市生涯学習センターで朗読劇ワークショップ「戦争・詩と童話」公演が行われました。終戦70年の夏、戦争の悲惨さと平和の尊さを訴える朗読劇です。この公演は、劇団彩主宰で俳優の梅田宏さんの指導で今年5月から全12回にわたって練習し、最終日となったこの日、お客様を前に舞台発表したものです。
昭和20年8月6日、広島で原爆の炎に焼かれ幹をえぐりとられたエノキが、力つき枯れてしまったものの小さなコカリナに生まれ替わったという実話をもとに流山にお住まいの童話作家・白木惠委子さんが書いた作品「ことりになったエノキ」や、白木さんの実父、故・土家由岐雄氏の名作で戦時中の上野動物園を舞台にした実話を描き、教科書などでもお馴染みの「かわいそうなぞう」、戦争に関する詩集から流山にお住まいの山本鉱太郎さんが選りすぐった詩などを朗読劇にしました。
途中、コカリナ奏者の小杉佐知子さんや流山市生涯学習センターコカリナ教室の受講生の皆さんによるコカリナ演奏も盛り込まれ、朗読と音楽を楽しめる演出。いつも同センターの朗読劇を客席から鑑賞していた小野口斉さんは車椅子で初参加。「毎週、茨城から流山に通うのは大変でしたが、いまは公演まで続けられた達成感でいっぱいです」と感想を聞かせてくださいました。
「ことりになったエノキ」や「蛍〜宛先のない手紙」の作者・白木惠委子さんが朗読劇の原作者として舞台挨拶。白木さんは、流山市生涯学習センターで同人誌を発刊するなどの活動を続けている創作童話サークル「かざぐるま」のメンバーとして活躍されています。講師の梅田宏さんは、野田市内でタウン「月刊とも」を発行され、映画「永遠の0」にも出演されている俳優です。NHK「その時歴史が動いた」、フジテレビ「月の雫を抱く女」、TBS「サラリーマン金太郎3」、映画「ぐるりのこと。」、舞台「忘れられた人々」など多数出演されています。
流山市生涯学習センターでは、朗読劇ワークショップを年2回、台本を書き下ろし、それぞれ3か月ほど稽古して発表するという形で続けています。利根運河通水120周年を記念して開催した「利根運河物語」、千葉県の偉人を描いた「地図に賭けた男 伊能忠敬」、地元再発見をテーマにした「東葛のむかしばなし〜流山編」、流山を第二のふるさととした小林一茶の生誕150年を記念した「俳諧師 小林一茶物語」などを地域に密着したテーマを朗読劇にして発表してきました。
次回の朗読劇ワークショップ公演は平成28年3月19日(土曜)の予定です。次回は平成28年3月14日で流鉄が開業して100周年を迎えることから流鉄物語を創作して発表する計画で、現在シナリオづくりが進められています。朗読劇ワークショップの募集は秋からの予定です。なお、同センターでは、8月1日(土曜)から終戦70年事業として市民の方々との協働による「東京大空襲と学童疎開展」が開催されます。お問い合わせは流山市生涯学習センター(04‐7150‐7474)へ。
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