平成16年12月29日(水曜日)、流山市でも、低気圧の通過と上空に寒気が入り込んだ影響で初雪が降りました。市民の憩いの場として親しまれている風光明媚な利根運河もこの日は真っ白に雪化粧。風を遮るものが少ないだけに、吹きつける雪の勢いも強く、視界が広がらず、100メートル先がはっきり見えないような状態でした。そんな中でも、コートを着て犬の散歩をされている方々や立ち止まってカメラ付き携帯電話で雪景色を撮影する若者などの姿がありました。
流山市、野田市、柏市の3市を流れる利根運河は、利根川、江戸川を結ぶ全長約8.5キロメートルの運河で、利根運河株式会杜が施工・運営しました。設計、監督はオランダ人技師ムルデルがあたり、明治21年(1888)から23年(1890)にかけて総事業費約57万円、工事従事者は延べ200万人以上にものぼった大工事でした。かつては一日に100隻を超える船でにぎわっていましたが、鉄道の開通や、道路網の整備による自動車輸送の発展、また、洪水等の災害による堤防補修などによって、次第に会社の経営も悪化。昭和16年(1941)に政府が買収しました。
昭和50年(1975)6月、導水路として復活し、平成2年には、利根運河通水百年を記念するさまざまなイベントが開催され、正式な名称も「派川利根川」から「利根運河」に改められました。運河橋のすぐ近くに、昭和61年(1986)5月に運河水辺公園が開園しました。流山市民が中心となって結成したムルデル顕彰碑建立実行委員会によって製作されたムルデル顕彰碑も、昭和60年(1985)4月に除幕されました。また、公園内には明治41年(1908)8月9日に建立された利根運河碑もあります。雪の利根運河も、桜の利根運河も、四季折々にいろいろな顔を見せてくれる利根運河を散策されてはいかがですか。
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