平成17年1月22日(土曜日)、桐ヶ谷西栄寺で、文化財防火デーの消防訓練が行われました。
文化財防火デー(1月26日)とは、昭和24年の同日に奈良県法隆寺の金堂壁画が火災で焼失してしまったことを受け、この日を忘れず文化財を火災から守る日にしようと昭和30年に制定されました。
流山市消防では、例年この時期に市内の文化財を所有する寺院などで、消防訓練を行っています。
今年行われた桐ヶ谷の西栄寺は、古くからの名刹で、近郷の多くの寺を合併していることから数々の文化財があり、観音菩薩立像(琵琶首観音)、阿弥陀如来坐像、大般若経600巻の3つが流山市指定有形文化財に指定されています。
田中消防長より、「わが国の文化財は、紙・木など燃えやすい素材でできていることから、火災により失われることがある。平素の防火活動も重要であるが、万が一火災発生の場合は、いち早く文化財を搬出するように日ごろの訓練が大切」との訓示のあと、消防職員14名と地元流山市消防第15分団7名による訓練が始められました。
訓練は、本堂脇から火災が発生したという想定で、檀家総代やご近所の市民が見守るなかで、まず指揮車が到着し、現場確認後に本部を設置しました。続いて消防車が到着しましたが、山門からは階段などがあり、大型の消防車は中に入れないため、近くの消火栓からホースをつないで、本堂前に準備しました。同時に、「文化財を搬出せよ」との号令が掛かり、消防隊員が文化財に見立てた箱を住職の協力を得ながら、本堂や観音堂から無事搬出しました。
文化財を搬出後、本堂に対して実際に水を出しての放水訓練が行われ、無事この日の消防訓練は終了しました。
西栄寺副住職で、流山市文化財審議委員でもある栗山秀純さんは、「文化財は先人や地域の人から預かっている貴重な財産です。このような訓練をおこなうとともに、日ごろの防火にも努めたい」と話していました。
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