「流山の歴史をさぐる 発掘情報2005」が博物館で開催されています。つくばエクスプレスの開業を目前に市内あちこちで発掘調査がおこなわれていますが、この展示は、流山市で発掘調査を担当している生涯学習課が主に15年度と16年度に調査した成果を公開するもの。西平井、三輪野山など7つの遺跡が紹介されています。
つくばエクスプレスに伴う土地区画整理事業の西平井根郷遺跡では、今から2万年以上も前の旧石器人が使った石器や、平安時代の墨書土器、鎌倉時代の和鏡などが発見されました。鏡は、短刀や和バサミと一緒に出土しており、ひょっとするとお姫様が使ったものかもしれません。また、鎌倉から室町時代にかけては、台地をけずった台地整形遺構や地下室のような地下式坑も多くつくられました。重機などの無かった時代に、どのようにしてこのようなものを沢山つくったか不思議です。
江戸川台西の小谷貝塚からは、埋葬された縄文時代の犬の骨が発見されました。この時代、犬は狩猟のパートナーとして大切にされていたといいます。墓をつくって埋葬していました。縄文犬は、現代の柴犬の祖先とされていますが、やや小型でおでこが平坦なのが特徴。
三輪野山の土地区画整理事業に伴う三輪野山貝塚では、中央部の土地をけずり、貝殻などとともに周囲にもりあげた環状盛土遺構が、縄文時代の土木工事跡として注目されています。また、盛土の一部を通り抜ける道路も発見されています。道路は土器片などで舗装されており、一部は階段になっていました。縄文時代の階段は全国でも3例目の発見。ほかに、三輪野山貝塚からは貝層を現場からそのまま剥ぎ取った断面やヒスイの装飾品など、書ききれないほど沢山の遺物が出土、展示されています。
2月27日まで(月曜休館)。13日(日)・26日(土)には発掘を担当した学芸員の展示解説もあります。10時、13時、16時の各3回。申し込み不要。ご参加を。
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