「まさか越年した幼虫が羽化するとは思いませんでした」と言う永森正治教諭。流山市立東深井小学校(原田吉隆校長・585人)で、永森教諭と子どもたちが育てたホタルが羽化を始めています。夏休みの同小には、5年生の鶴丸修也くんや吉田勇太くん、佐藤明哉くん、中村拓也くんの4人が集って、ホタルの幼虫がいる川砂やミズゴケに霧吹きで水をあげたり丹念に世話をしていました。一昨年10月、同小卒業生の保護者から500匹のホタルの幼虫をもらったのを機に飼育を始め、昨年8月上旬から飛び始めた同小のホタル。今春卒業した児童が丹精込めてお世話しましたが、残念なことに160匹くらいは幼虫のまま、羽化しませんでした。
愛好家などでも羽化しない幼虫は、水田などに帰してしまうのが普通ですが、同小では、辛抱強く学校の水槽で面倒をみたところ、ことし8月、2年ぶりに羽化を始めました。昨年夏に東深井小学校生まれのホタルが初めて飛んだ際には、文部科学省選定映画「ほたるの星」の監督・菅原浩志さんが訪れ、児童を励ます一幕もありました。学校の水槽には、水中から陸上に幼虫が上がれるように、川砂の斜面にミズゴケを乗せて、砂中でサナギになることができるようにしてありました。この水槽は、幼虫をサナギ、成虫にするためのもの。一方、同校では、2年前に幼虫をくださった卒業生の保護者に教えてもらいながら、成虫を交尾させて産卵させるための水槽もつくっていました。
2階建ての水槽で、2階部分にスポンジに川砂やミズゴケを針金で固定した丘にオスとメスの成虫を放します。2階の水槽の川砂に卵を産み付け、卵から幼虫が生まれると、床の網の目から、1階の水がある水槽に落ちるように工夫されているオリジナルの産卵セットです。平成17年8月3日(水曜日)、4日(木曜日)の2日間には、同校職員と保護者が集って、校庭に、ホタル池を配したビオトープをつくる計画です。子どもたちは、夏休み中にホタルの世話をしながら自由研究もしようと計画。校庭のビオトープにホタルが舞うようにして、地元の名所にしたいと張り切っています。
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