「えー、もう秋葉原!早いね〜」。TX南流山駅を出発した快速列車は、秋葉原駅に20分後に到着、車内ではちょっとした歓声が――。平成17年8月6日(土曜日)、市民などを対象としたつくばエクスプレスの試乗会が行われ、5000人の応募の中から抽選で選ばれた家族連れなど約1800人が、24日の開業を前に一足先にTXの快速列車に試乗しました。
この試乗会は、午前2編成、午後2編成で行なわれ、1編成に約450人が試乗しました。この日の最初の試乗列車は、10時5分にTX南流山駅のホームに入線。銀色に赤のラインの入ったTXの車両がゆっくりとホームに停車。子どもたちからは、「わ〜かっこいい」と声があがり、安全性に優れたTXの駅の特徴の一つでもある可動式ホーム柵と、車両のドアがほぼ同時に開きました。カメラやビデオカメラなど持って待ちかねた家族連れらが次々と乗車すると、「ドアが閉まります。ご注意ください」とのアナウンスがあり、ゆっくりと発車。地下駅のTX南流山駅を出発した試乗列車は、やがて地上に出て車内に明るい日差しが入り視界が開けると、窓越しには悠然と流れる江戸川と三郷市の街並みが見えてきました。
つくばエクスプレスは、全線が高架と地下で構成されていて踏み切りはありません。また、溶接箇所の少ないロングレールを使用しているため、騒音も揺れも極力抑えた設計になっています。安全面でも、列車自動制御装置(ATC)や列車自動運転装置(ATO)などの最新の設備が備えられ、運転士はドアの開閉と出発のボタンを押すだけで、あとは自動運転されるそうです。座席は、長いす型と2人がけのいすが向かい合うボックス型の2種類があります。ボックス型の席には、収納式の小型テーブルが備え付けてあり、パソコンを置いたりするのにも便利。TXは将来的に全線で無線LANサービスの提供を目指しており、年内に運用実験を行なう予定とのこと。実現すれば、TXの列車に乗りながら常時インターネットに接続できることになります。つくばエクスプレスは、IT時代を反映した正に21世紀の発展型鉄道です。
TXの路線は、埼玉県を通過すると再度地下にもぐりますが、都内で北千住駅だけ地上駅となります。浅草駅には、地域を象徴する「三社祭」、「サンバ」などの壁画が線路のすぐ脇の壁に描かれ、乗客の目を楽しませてくれます。終点の秋葉原駅には、10時25分に到着。南流山駅を出てちょうど20分。「もう秋葉原駅に着いたんだ」と、試乗された市民も、あらためて流山から都心が身近になったことを感じられたようです。秋葉原駅に4分ほど停車した後、折り返しで南流山駅まで帰り試乗会は終了しました。
試乗会に奥さんとお子さんの大地君(西初石小2年)と3人で参加された淵上博史さんは、「所要時間は聞いていましたが、秋葉原に着いたとき“えっ、もう秋葉原”が実感でした。職場が新御徒町駅に近いので、通勤に利用しようかと考えています」と語ってくれました。大地君は、「125キロでてると聞いて、とても速くてビックリした。また、乗りたい」と満足そう。淵上さんご夫婦は、都心やつくばに近くなり、将来子どもの学校選びや就職にも幅が広がりますとつくばエクスプレスの開業を喜ばれていました。
つくばエクスプレスは24日に開業となりますが、これを記念してTXの3駅やその周辺で、商工会やNPO法人、市民団体などによる手づくりのイベントが数多く企画されています。ぜひご参加いただき、みんなでつくばエクスプレスの開業をお祝いしましょう。
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