平成17年9月3日(土曜日)、クリーンセンターで、「だれでもできる、努力しない・無理ない省エネを」と題し、つくばエクスプレス開業記念環境講演会が行なわれ、約100人の参加者が地球温暖化防止などを学びました。講師は、NPO法人足元から地球温暖化を考える市民ネット理事でNGO活動家などとして活躍中の田中優さん。市民環境フォーラム・流山(新美健一郎代表)が主催、流山市とストップ地球温暖化千葉推進会議が後援して行った20回目という節目の流山市環境講演会で、温暖化防止ながれやま(新田修代表)が中心になって準備を進めてきました。また、当日は、クリーンセンターの施設見学も行われました。
ことしは京都議定書が発効される記念すべき年ですが、地球温暖化防止策などは「経済活動の好況や国民のライフスタイルの変化等により、その排出量は、ここ数年増大傾向に転じつつある」などと地球温暖化の原因となる二酸化炭素を抑制するためには、市民一人ひとりがライフスタイルを変えなさいというような感じにも受け取れることから、田中さんは、「温暖化防止の主役は私たち市民、国から罰金とかで強制され、我慢しながら生活して行くのはいやですから、市民が主体的に二酸化炭素排出量を減らしていこう」とNPO法人足元から地球温暖化を考える市民ネットを設立したと説明しました。また、車などに使われている代替フロンは、地球温暖化への悪影響度が二酸化炭素よりも3400倍もあることなどを例にあげ、自動車の解体工場が多い葛飾区で同NPOの活動が始まった背景なども説明しました。
「温暖化防止のため二酸化炭素排出量を1990年を基準に6%削減すると言うけれど、いったい誰が削減するの?」と考えてみようと参加者に呼び掛け、二酸化炭素を排出している多くは、家庭より事業所で、それもたった200箇所の事業所で日本が排出する二酸化炭素の半分を占めているというデータを示して参加者を驚かせました。一方で私たちの家庭生活にも言及し、99年4月以前の冷蔵庫とそれ以降の冷蔵庫とを比較すると85%もの省エネになっていることや、そのため省エネタイプの新製品家電への買い換えによる「省エネ家電購入者に無利子で節電料金5年分を融資しています」という事業を展開し、返済は年間節電料金×5年間の分割払いでOK。地球も財布もうれしいことを江戸川区で、同NPOが始めていると紹介し会場を湧かせました。
地球温暖化を語るとき必ず世界の異常気象の映像や発展途上国の事情、石油を頂点としたエネルギー争奪のための戦争など、絶望的な暗い話になりがちですが、田中さんは、企業がCSR(企業の社会的責任)を意識し始めて、そういったところに融資しようという金融関係者の動きもでてきたことや、実際に自ら桜井和寿さん、小林武史さん、坂本龍一さんら音楽家の賛同を受け11年前から「未来バンク」を設立し、融資活動を行っていること。また、家庭や事業所などでソーラーシステムや風力発電などを備えても、これまではバッテリーなどの問題がありましたが、今月から半永久的に使える画期的なバッテリーが量産体制に入るなど、未来に向って明るい希望が持てる話題で締めくくり、「若者が将来や未来に希望を持ちにくい石油社会から明るい自然エネルギー社会へ変換して地球温暖化を回避しましょう」と参加者に訴え、会場から大きな拍手が贈られていました。なお、今回、講演会を企画された「温暖化防止ながれやま」では会員を募集しています。詳しくは、同事務局(新田さん方)電話番号7158−2619へ。
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