民話を楽しむ集い
更新日 平成18年1月23日


でてこい・でてこい・お話会 流山の語り部・渡辺さんの名調子に聴き入る親子連れ

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 平成18年1月21日(土曜)、市文化会館で「でてこい・でてこい・お話会」という民話の語りを楽しむ集いが行われ約100人が方言や懐かしさいっぱいの民話の世界を楽しみました。流山おやこ劇場(油井陽子代表)が、文部科学省の「地域子ども教室推進事業」の一環として、異学年交流などを目的に毎月2回ずつ開催している「自分発見・仲間発見塾」のひとつです。 


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 「大地の劇場語り塾」で俳優の沼田曜一さんに師事し、県内や都内を中心に各地で民話の素朴さややさしさを伝えている流山市内在住の語り部・渡辺美代子さんを招いて行われました。幼児から低学年向きの第1部では腹話術なども交えて、また、小学校高学年から大人までを対象とした第2部では、流山の地名の由来とされている民話「流れついた山」などをそれぞれ1時間ずつ楽しみました。


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 渡辺さんは、テレビで沼田曜一さんの民話の番組を観て感動し、何度もお願いして門下生となり、働きながら民話の語りを学び、いまも仕事と語りのボランティア活動を両立させているパワフルな女性です。「老後の楽しみに習いたい」とも考えたそうですが、退職後、やれる気力があるか不安もあって、元気なうちに無理をしてでも挑戦しようと決心されたそうです。この日も「今週は4回目の依頼ですが、一番先にお話いただいたし、今のご時世に自分の子どもだけではなく、よその子のためにも活動されている流山おやこ劇場のご依頼ですから最優先です」と語ってくださいました。


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 渡辺さんの語りは参加型。子どもたちは語り部の渡辺さんと一緒に、掛け声をそろえて民話に参加したり、腹話術人形のさるのケンちゃんと一緒にあいさつするなど会場は一体感に包まれていました。民話や昔話というと子どもの世界というイメージもありますが、大人もすっかり入り込んで夢中になって聴いていました。諳んじている民話は100以上という渡辺さんは栃木県内のご出身ですが、全国どこにも民話はあることから、招かれた地域の民話も含めて語るようにしているそうです。ただ、「私が知っている昔話と少し違う」と言う聴衆も少なくないそうです。口承文化の昔話は、その土地やその時代で個性的になり、多少のアレンジがつきもの。いまのテレビ文化のようにみんな一緒に…とならないのが魅力です。


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 公演後の親睦会では、平和都市宣言をしている流山で夏休みなどに師・沼田曜一氏が広島の原爆を題材にし大事にしている作品「おこり地蔵」を語っていただきたい、また、博物館が開催している企画展「ちょっと昔の暮らし」の子どもの遊びコーナーなどで、たとえば機織がでてくる昔話を聴いても子どもたちにはなかなかイメージしにくいが博物館ならば現物を見ながら聴けるので、そうした場で語って欲しいといった意見が寄せられました。この日は雪。かつて、子どもたちは雨や雪で戸外に出られないときには、囲炉裏を囲んで、祖母などが語るその土地の昔話をその土地のことばで聴いたのではないでしょうか。



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