いま、博物館で開催中の「発掘でたどる流山の歴史」が人気です。毎年、市教育委員会が市内各地で行っている発掘調査の成果を市民の皆さんに知っていただくために開催している展示会です。今回は、旧石器時代から、江戸時代までの流山の歴史を、発掘調査で出土した遺物や調査成果をもとに作った模型などでたどるものです。
いまでは絶滅してしまったナウマン象やオオツノシカなどの大形動物を追って移動を繰り返していたと考えられている旧石器時代。西平井根郷(ねごう)遺跡や西平井二階畑(にかいはたけ)遺跡で出土した約3万年前の石器は市内で最も古い遺物です。
市内には縄文時代の遺跡が江戸川沿いから深く台地に入り込んだ谷津に沿って多くあり、中には大規模な貝塚を伴った集落も点在しています。また、古墳時代から奈良・平安時代にも多くの集落が営まれていたことがわかっています。煮炊きや貯蔵、食器に用いた土器、人々が食料とした貝や動物の骨、祭りに使った土偶、耳飾りや勾玉などの装身具、そのほか多くのものが土の中から当時の生活を私たちに伝えてくれます。
江戸時代の焙烙(ほうろく)という豆などを炒る(いる)なべや瓦灯(がとう)という照明具は現在の生活にも直接繋がるものでしょう。今回は特に、八木中学校の「大樹祭」(文化祭)で、生徒さんと一緒につくった模型が展示されています。ひとつは鰭ヶ崎にある前方後円墳の「三本松古墳」の25分の1の模型。
もう1点は平安時代の下級役人の食事の模型です。三本松古墳はダンボールを重ねて古墳の形をつくり、各地の埴輪を参考に粘土でつくった埴輪をたてました。役人の食事は玄米や雑穀の主食に、いわしの干物やひじきの煮物などのおかずをつけたものです。担当の生涯学習課では「ぜひこの機会に流山の歴史に触れてください」と呼びかけています。
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