平成18年3月19日(日曜)、博物館子ども教室アンギンづくり講習会が同館に併設されている中央図書館会議室で行われました。小・中学生とその保護者を対象に行った博物館の体験講座で、アンギンとは、古代の編物のことです。「古代の布」、「織物以前の布」などといわれ、本来は、カラムシなどの植物繊維を細い縄や紐にし、スダレや俵を編むのと同じ技法で作った編み布のことです。今回は、16人の親子連れが麻紐などを使って編みました。
事前に編み方を学んだ博物館職員が講師となって、手づくりの木枠に、凧糸を通し、「コモツチ」と呼ばれる重りを結んで縦糸をピンと張ります。横糸には麻紐を使ってひとつひとつ丁寧に編みこんでいきます。目が粗く隙間ができてしまう子などもいてなかなかうまく編めずに四苦八苦。それでも、参加した皆さんは敷物などの布を織って「家でコースターにしたい」、「もっと時間があればポシェットをつくりたかった」と初めての挑戦に満足そうでした。
この布の起源は古く縄文時代前期にまでさかのぼります。この布も長い歴史の中でいつの間にか姿を消していますが、「越後アンギン」などは今でも有名です。最近の発掘調査などでは、縄文人が縦糸と横糸を絡ませて作る編物を作って衣服に利用していたことがわかってきています。今回の教室で行った作業が、縄文時代にまでさかのぼるものだと思うと、遠い祖先のにおいが漂ってくるような気さえしてきます。
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