年をとっても最後まで自分が望むところで心豊かに暮らしたい…そんな安心して暮らせる地域づくり、仕組みづくりを映画やフォーラムなどで考えようと言う「幸福(しあわせ)づくり考in流山〜地域に生きる地域で生きる」が、7月21日(土曜)、文化会館で開催され、430人が参加しました。総合司会は地元ケーブルテレビJCNコアラ・葛飾の佐藤陽子キャスターで進められました。
第1部は、ボランティア活動報告「いまどきの若者登場!」と題し、江戸川大学総合福祉専門学校の学生4人が、地域を巻き込んで行っている「ふれあいフェスタ」でのボランティア体験を発表。ことしも11月3日(土曜)、同専門学校で行われる催しについてもしっかりPR。「いまどきの若者」に続いて、「往年の若者」も登場。NPO法人流山ユー・アイネットの米山孝平理事長ら「60年前の若者たち」が東武野田線江戸川台駅のそばで開いているみんなの居場所「茶話やか広間」の体験発表が行われました。ホールのロビーでは、「茶話やか広間」と隣接する障害者の就労の場「ポケット」が、市内の特産品などを販売。特に、流山市と俳人・小林一茶の縁で姉妹都市を締結している長野県信濃町から届いた「おやき」が人気でした。
続いて行われた鼎談(ていだん)「心豊かな地域社会をめざして〜ためされる地域力」では、久保悌次郎江戸川大学総合福祉専門学校長や堀田力さわやか福祉財団理事長、井崎市長の3人が登壇。井崎市長が「協働」のまちづくりを、久保校長が「喜働」を学ぶ学生を育てると、それぞれに持論を展開。堀田理事長の軽妙なコーディネートで進行。事前の打ち合わせもなく始まっただけに多少の脱線などもありましたが、とかく固くなりがちなテーマをテンポよくユーモラスに話を進めていきました。
井崎市長は、福祉や環境、芸術文化、安全安心などあらゆる分野で市民の活躍があることを披露。堀田理事長は、知恵を出し合い、形にすることはできても、継続するのは難しい。市民も行政も心意気が大切と語りました。井崎市長も「きょうのようなイベントが行政主導ではなく、市民の皆さんの実行委員会主催になって、以前よりずっとよくなっています」と実行委員の皆さんにエールを送っていました。
また、久保校長が、社会的共通資本の中には自然環境や社会的インフラなどと同様に制度資本があるが、この制度資本の中で特に福祉制度が「コムスン事件」などのように崩壊し始めていることを指摘。制度を自分で考える機会になった事件ではないかと語ると、堀田理事長は、介護の現場の若者たちがプライドや安心を感じて働ける仕組みにしなくてはいけないと提言。久保校長も「介護の現場の過酷な実態」などと書き立てるステレオタイプのマスコミの功罪は大きいと訴えました。
第2部では、映画「村の写真集」を上映。2004年「村の写真集製作委員会」製作で、脚本・監督三原光尋、音楽・小椋佳「主題歌・村里へ」、写真監修・立木義浩の作品です。出演は藤竜也、海東健、宮地真緒、吹石一恵、原田知世など。煩わしくても面倒でも、お互いを気遣う家族がいることの大切さを訴え、第8回上海国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞をW受賞という名作で客席のあちらこちらからすすり泣く声がもれていました。財団法人さわやか福祉財団と幸福づくり考in流山実行委員会が主催、流山市などが後援して開催されたものです。
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