8月31日まで、杜のアトリエ黎明で、笹岡了一画伯の生誕100周年を記念して「笹岡了一展〜涯(かぎり)のない旅」を開催しています。故・笹岡了一画伯は、日展内閣総理大臣賞、勲四等瑞宝章など数々の賞を受け、千葉県美術会会長、日本美術家連盟委員などを歴任。昭和23年からは、流山中学校や南部中学校で教壇に立ち、昭和32年にはL・T・S笹岡絵画研究所を開設し後進の指導にあたるなど、郷土文化の向上にも尽力された画家です。
連日猛暑が続く中、黎明の敷地に入ると森を思わせる木々の木陰と、さわやかな風が迎えてくれます。展示は未公開の作品を含む油彩10点、デッサン10点。笹岡画伯のお嬢さんで、ご自身も水彩画家である秋元由美子さんが、それぞれの作品に込められた画伯の思いや人柄などを丁寧に説明してくださいます。この日、画伯を偲び作品展にいらっしゃっていた、直系のお弟子さんである境勝美さんは、L・T・S笹岡絵画研究所が開設された当時から画伯の指導を受けていた方。創作に集中すると、タバコの火を点けたのも忘れてしまうためアトリエのあちこちに火の点いたタバコが置いてあるエピソードなどを懐かしそうに話してくださいました。
また、土・日曜限定で、笹岡画伯が昭和56年に建設し昭和62年に79歳で永眠するまで、実際に創作活動や後進の指導を行っていたアトリエ「清暑亭」を特別公開しています。骨董品や建築にも造詣の深かった画伯のこだわりがそこかしこに詰まったアトリエは、それ自体が一つの作品といえるかもしれません。このほか、アトリエではコーヒー、紅茶、ハーブティーなどをクッキーと一緒に作品を観ながら楽しむことができます。作品展は8月31日まで(月曜休館)、午前9時〜午後4時50分(最終日は午後4時まで)、観覧無料。ゆったりとした時間の流れる杜のアトリエ黎明で、笹岡画伯の作品をぜひご覧ください。また、9月には金曜限定で、通常400円のコーヒー、紅茶のセットを350円で提供するサービスも行います。
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