流山市で活躍している「創作童話かざぐるまの会」(風間日出子会長・15人)の皆さんが、1月25日発刊予定の創作童話集「かざぐるま12号」の校正作業などに追われています。昭和54年4月、広報ながれやまで、創作童話の欄を設け、翌昭和55年からは、児童文学者の故・おの ちゅうこう氏を講師に、「童話講座」を開講。昭和57年からは、それまでの受講者の中から有志が北部公民館を会場に自主運営する「かざぐるま」を結成。以来、四半世紀にわたり活動を続け、現在は日本児童文芸家協会流山支部にもなっています。
発足当時の会員は、30代から40代が中心で「自分の記録として何か残したい」「育児日記がわりに」と動機もさまざまだったそうです。会員だけの同人誌を出したい、編集も校正からレイアウトまで全部自分たちでやってみたいと夢がふくらみ、昭和60年にA5判、126ページの創作童話集「かざぐるま」第1号を完成させたそうです。以来、隔年で出版を続け、12冊目の完成に向けて12月5日(水曜日)、生涯学習センターに会員10人が集まって詰めの作業に追われました。
今回の作品集は、「いままでの学習活動の集大成」と会員自らが語る自信作。6月に作品集に掲載する作品の原稿が締め切られ、会員同士の「厳しい」合評会を経て書き直したものを教育評論家で児童文学作家の漆原智良さんに指導いただいて半年、やっとこの日の校正を迎えました。合評会は、「音を上げたくなる」、「言われたときにはへこみます」と言うほどお互いに辛辣な評になることもあるそうですが、「書き直しを繰り返すたびに作品がよくなるので、いつの間にか楽しみになります」と笑います。
今回、「三番目の女の子」を掲載するかんすずこさん(84)は初代会長で同会のお母さん的存在。子育てのために描き始めた作品も、いまでは孫のための作品とか。かつての文学少女が大人になって、読み手から書き手に変わっていく中で、変り種の三輪円香さんと豊桑由美子さんは、会員の依頼を受け、創作童話に添える挿絵を描いていましたが、誘われるままに童話も書くようになって、今回の作品集でも三輪さんが「風の神様」、豊桑さんが「カーテン」という童話を掲載します。
最近では、同会の作品を「読み聞かせ」しようというNPO法人ながれやま栞の皆さんなど他の団体との交流も生まれているそうです。また、会員の皆さんは、合評会などで腕を上げ、白木惠委子さんの「バスの屋根の上で」や大門よし子さんの「ニコニコクリーニング店の話」、渡邉冨美子さんの「ゲンちゃんとアオムシのおうさま」、中村千鶴子さんの「再試合はクリスマスイブ」、古田節子さんの「アイとともに」など単独で童話を出版されている方もいらっしゃいます。なお、1号から11号までの「かざぐるま」は流山市立図書館で読めますので、ぜひ、ご一読ください。なお、同会では会員を募集中とのこと。毎月第3水曜日に北部公民館で活動を続けています。
ぐるっと流山に関するお問い合わせは、担当課のページからお問い合わせください。
担当課のページ