流山市の三輪野山地区の土地区画整理事業にともなって発掘調査が行われた三輪野山貝塚が、千葉市若葉区の千葉市加曽利貝塚博物館の企画展「奥東京湾の貝塚」で展示・紹介されています。この企画展は、同博物館が貝塚文化を具体的に理解してもらうため、日本各地に分布する貝塚遺跡を地域ごとに紹介しているもので、今回が12回目。
「奥東京湾」は縄文時代前期(今から約6000年前)の温暖な時代に海水面が上昇し、海岸線が現在の江戸川や荒川に沿って深く入り込んでいた時代の東京湾のこと。三輪野山貝塚は、その中ほどにありました。企画展では奥東京湾の最も奥に位置する埼玉県富士見市の水子貝塚や、海に近い洞穴遺跡とともに紹介されています。
流山から出品されているのは、三輪野山貝塚で発掘された土器や石器のほかヒスイの装飾品や中央窪地で発見された大石など約300点。「流山市には三輪野山貝塚をはじめ、上新宿貝塚、上貝塚貝塚など、縄文時代の巨大貝塚があり、縄文人にとって非常に重要な場所であったことがうかがえます。三輪野山貝塚は精密な発掘調査がされていますので、今後整理がすすめば、縄文時代の人々の営みがさらに詳しくわかるでしょう」と同館学芸担当者は語っていらっしゃいました。
加曽利貝塚は教科書でもおなじみの千葉県を代表する縄文時代の貝塚で国指定史跡。貝層が8の字のようにふたつ連なっているのが特徴で、博物館のほか、野外展示施設、復原集落などがあり、広い公園は自然の宝庫ともなっています。企画展は2月29日まで(月曜日、2月12日が休館)。
一方、市川市の市川歴史博物館では企画展「市川市の縄文貝塚」(5月11日まで。)、市原市の埋蔵文化財センターでは「西広貝塚の謎にせまる」という発表会が3月9日に行われ、(展示は3月10日から28日)縄文貝塚ファンには見逃せない催しが目白押しです。
なお、流山市では3月に加曽利貝塚博物館に展示した遺物の展示を流山市立博物館で、現在発掘調査中の西平井二階畑遺跡の現地説明会を3月29日(土曜日)に行う予定です。
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