2月13日(水曜日)、大畔の千葉県立流山中央高等学校(仲佐健治校長)で環境省のレッドデータリストで、絶滅危惧II類(VU)に指定されているオオタカが保護されました。
心無い人がどこかで仕掛けた違法猟器具のトラバサミを引きずり、やっとたどり着いたのが、4月から千葉県立高等学校の統廃合で「流山おおたかの森高等学校」になる同校。この日、第一期生の特色ある入学者選抜の結果発表がされたばかりの同校のテニスコートで倒れているところを、テニス部顧問の岩渕忠則教諭が発見。
生物部顧問の並木正一教諭が野生動物を保護するケージに入れて県に報告。県から報告を受けた傷病野性猛禽類保護の「NPO Japan RAPTOR Foundation」から三枝智人理事長が駆けつけ、負傷した右足を手当てしました。
保護されたオオタカは3歳から4歳のメス。並木教諭は、「この高校は、近くでホタルなども見られ生物の学習には適した場所にあるが、今回の罠のトラバサミはひどすぎます」と語っていらっしゃいました。
放課後、生物室に来て初めてオオタカを見たという1年生の宮本綾南さんは「学校で発見されたばかりには疲れきった感じでした。かわいそう。早く元気になってほしい」。三枝さんは「普通、成鳥のオオタカの胸はつかめないが、これは、空腹で低血糖になっている。簡単に胸がつかめる」とウズラの肉をはさみで小さく切って与えました。
三枝さんは「流山では、オオタカをはじめハヤブサ、チョウゲンボウ、トビ、ノスリ、本土フクロウ、コミミズクなどが確認されている自然や緑の豊かな街なのに、心無いことをする人がいる」と残念そうでした。
日本野鳥の会会員で、NPOさとやまの理事長・恵良好敏さんは「トラバサミは違法。どこに仕掛けられていたのか分からないが人間が挟まれる危険性だってある」と訴えます。この日、保護されたオオタカは、保護ゲージに入れて埼玉県内の施設へ移動し、これからリハビリさせるそうです。右足が骨折し、ハンティングができない状態のためすぐに自然に帰すことは難しいそうですが、飛べるので長い目で見ていきたいと三枝さんは語ってくださいました。
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