県立高校の統合によって今春限りで閉校となる流山東高校演劇部の「さよなら公演」が2月24日(日曜日)、生涯学習センターで行われ、多くの演劇ファンらが最後の舞台を観賞しました。同校は、4月から流山中央高校と統合され流山おおたかの森高校として生まれ変わります。流山東高校演劇部としての最後の公演は、学年別に3本上演されました。流山東高校は、79年4月開校。演劇部は2年生の田中麻里奈部長(17)を中心に男子5人、女子15人。石山清貴教諭と今井真樹教諭が顧問を務め、年6回程度の公演を行っている活発な部。06年県高校演劇研究中央発表会で3位、07年は4位、昨年8月に都内で行われた高校演劇サマーフェスティバルでも上演した実績もあります。
毎年3月に流山中央高校や流通経済大学付属柏高校などと合同で卒業公演を行ってきましたが、ことしは統合準備などが忙しく無理と中止の声もあがったものの、部員たちの熱い想いが今回の「さよなら公演」を実現させました。統合準備や直前のインフルエンザの猛威などもあって、2月の公演も準備は大変だったそうですが、今回は、記念公演ということもあり部員全員が舞台に立つことになりました。
3月6日の卒業式で流山東高校の最後の卒業生となる3年生3人が演じたのは、「桔梗学園生徒会選挙」(フルカワイチロウ作)。「演劇部のような芝居」「全国大会にも行けない」など内輪受けする台詞も飛び出し、ハイテンポな演技を息のあった間でリズミカルに演じきりました。エンディングでは、過能航平くん、竹内麻奈美さん、渡邉えりこさんの3年生が見事なダンスも披露。惜しみない拍手が贈られました。
2年生は「バンク・バン・レッスン」(高橋いさを作)を。9人が銀行を警備する会社の訓練を、今井教諭がコミカルに演出。1年生は「語り継ぐべき詩3.」(暮らしの手帖社“戦争中の暮らしの記録”)を石山教諭が構成・脚色し、流山東高校演劇部1年生8人に加え、春から一緒になる流山中央高校演劇部の鈴木千裕さんと横山真華さんが特別出演。一足早い統合で平和の尊さと戦争の愚かさを訴えました。1年生だけで初めての舞台となった語り継ぐべき詩は干し芋作りや空襲警報、学童疎開などをオムニバスで演じたもの。会場で配布されたパンフレットには「知ってください」(鈴木千裕さん)、「全部実話です。感動してください」(玉川みなみさん)、「泣いて帰ってください」(石井順さん)、「心に留まるような劇です」(横山真華さん)などのコメントも添えられていました。
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