土地区画整理事業により発掘調査の続いた三輪野山遺跡群の中で、縄文時代後晩期の貝塚である三輪野山貝塚の出土遺物を集めた「三輪野山貝塚出土品展」が、市立博物館2階の企画展示室で開催されています。会期は5月25日日曜日まで。
これまで、現地説明会や市民ギャラリー展などで公開してきた三輪野山貝塚の遺物ですが、先月刊行した発掘調査概要報告書に掲載された資料を中心に、選りすぐりの遺物が展示されています。
時期により徐々に精緻に移り変わる縄文土器の形や文様、用途により形が異なる石器などの生活道具、食用とした貝の殻やシカ・イノシシなどの骨、その骨や角で作った道具、祭りに使う土偶や石棒など、約550点が展示されています。中でもヒスイ製の勾玉や赤彩された耳飾りなどは見事です。
また、約10年に及ぶ調査の様子は、パネル写真で紹介されています。貝殻がぎっしりとつまった竪穴住居跡や、土器や骨、石器や土偶が貝層から出土したばかりの状態など、現場の生々しさが伝わります。さらに、三輪野山貝塚の集落の移り変わりを示したパネルなどもあります。
縄文人は森や海でどのように暮らしたか、生活の様子を想像してみるのはいかがでしょう。今回の展示のポスターになった写真は、土製耳飾りの拡大写真です。直径わずか20ミリの世界を実際にその目で確かめてみては。作り出された遺物からは、縄文時代の造形美とその技術の高さをうかがい知ることができます。ぜひ、この機会に、古代へタイムスリップしに博物館へお越しください。
問い合わせ 生涯学習課(04−7150−6106)、市立博物館(04−7159−3434)休館日;5月5日(祝日)を除く月曜、4月30日水曜日、5月7日水曜日
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