東深井の森の図書館で、「パソコンマウスのゆめ展」が7月8日火曜日まで行われています。難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、人工呼吸器を付け全身で動くのは右手の親指と人差し指だけという戸谷勝国さん(通称:かっちゃん)が、愛用のボールマウスを使ってパソコンで描いた絵を150点ほど集め個展を開いたものです。訪れた方々は、戸谷さんの活動と作品の素晴らしさに感動と夢を与えられたと好評です。
この個展は、日ごろ戸谷さんの頑張りに心を動かされ支えてきた方々が「かっちゃんの個展実行委員会」を組織して、より多くの皆さんに戸谷さんの障害があっても決して負けない生き方を知っていただきたいと企画したものです。受付をされていた戸谷さんの長男・忠司さんご夫婦は、「父は周りにいる大勢に方に支えられ希望を持って生きています。また今回の個展にも、思いもよらないほど多くの方に父の絵を見ていただきうれしいです」と語っていました。初日となった5日は、記帳されていかれた方だけで100人を越える方々が来場されました。
今回展示されているのは、ふるさとの情景や可憐な花、南の海などを描いた作品です。もちろん戸谷さんが寝たきりになってから描いたものなので、戸谷さんが今まで見てきたもの、そして感じてきたことを絵としたものです。作品を見ていると、戸谷さんのこれまでの思い出を垣間見るような気持ちになります。パソコンでどうやってこのような絵をと思いますが、戸谷さんは、特別な絵画用のソフトを使っているわけではなく、一般的なペイントというソフトで描いているそうです。
お友だちが戸谷さんの奥さんとお知り合いということで、今回の個展を知りいらっしゃったという流山7丁目にお住まいの伊藤泰次さん・清美さんご夫妻は、作品をひと通り見学されて、「絵心がないと描けない素晴らしい作品ばかり。長野にはよく旅行するので・・・特に戸隠には行ったばかりなので、戸隠の風景を描いた作品は特に良かった。同世代なので戸谷さんには、いつまでも感動を与える作品を描き続けて欲しい」と語ってくださいました。伊藤さんは、家の前に個展のポスターを貼りPRにも協力されているそうです。
自宅療養中のため、戸谷さんは個展会場にはいらっしゃいませんでしたが、戸谷さんへのコメントを書き記すためのノートが用意されていて、来場者が励ましの言葉などを残していました。また会場内で、戸谷さんの活動を特集したコアラテレビの番組もビデオで流されていました。病気のことや個展開催までの経緯が取材されていて、戸谷さんの日常がよく分かる内容でした。このビデオを見てから作品を見て回られる方が多かったようです。
個展に赴いた際にいただいたパンフレットに「かっちゃんの日記より」として、下記のコメントがありましたので紹介します。
障害があっても絵は描ける
東葛病院のリハビリ室にいらっしゃるM氏の提案によりボールマウスを使う事に。そうすると私のためにあつらえた様に親指と人差し指で自由に動きます。
それから描いた絵が私の田舎の絵や、花、ゆめ、平和な自然を描きました。
かっちゃんの日記より
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