7月30日(水曜日)、八木南地区社会福祉協議会(鈴木恵津子会長)の主催による「かかし作り」が八木南小学校の校庭で行われました。地域の方々と八木南小学校(壽江島廣男校長、児童120人)の児童たちが触れ合いながらかかしを作り田んぼに立てることで、稲作への理解と地域の交流を深めようと行われたもので、同小学校の1〜6年生90人と、地区社協の会員や保護者、学童ボランティアの方々35人が参加しました。
八木南小学校では、3・4年生が福祉会館などを訪れて地域のお年寄りと触れ合う「生き生きサロン」を年4回行っていますが、今回は、地域の方々が学校を訪れてかかし作りを教えるという初めての試みです。八木南地区社協の鈴木会長は、「学校の周りには、たくさんの田んぼが広がり稲作が盛んな地区なので、かかし作りを思いつきました。個人個人で作るのではなく、地域の方々と子どもたちが協力し合って作ることに意味があるんです」と今回の趣旨を語ってくださいました。
かかし作りの手順などの説明があった後、早速、15組に分かれた子どもたちは校庭のあちらこちらに散らばって制作にかかりました。材料は、竹の棒や古着、麦わら帽子、軍手など。地区社協の皆さんが用意してくださったものです。各組には地域の方々2・3人が手伝いに付いてくださり、初めに、竹の棒を十字に組んで骨格を作り、古着を着せ、頭は新聞紙をレジ袋に入れ丸くかたどりました。「もう少し太らせたほうが」「ネクタイをさせよう」「手に刀を持たせたらかっこいい」など、子どもたちのアイデアは無尽蔵です。
各組とも顔が一番の悩みどこ。オーソドックスに「へのへのもへじ」にしたり、にっこり笑顔のもの、稲を食べにきた鳥が驚くように怒った顔など、どのかかしも特徴がありさまざまでした。また、かかしは雨風にも負けず田んぼに立っていなければなりません。どの組も、頭や帽子、手などをしっかりと固定するのに苦労したようです。1時間ほどで各組とも2体のかかしを作り、全部で30体のかかしが校庭にずらり並びました。
出来上がったかかしを前に富田大喜君(5年)は、「工作が大好きでいつもは3年生の妹といろいろな物を作っていますが、きょうは友だちや地域の方と一緒にかかし作りができて楽しかった。新学期になって通学途中に見るのが楽しみです」と感想を聞かせてくれました。また、制作を手伝った地区社協の宇佐見茂さん(61)は、「難しいところは手伝いましたが、ユニークな顔を描いたり首にきれいなスカーフを巻いたりと、子どもの発想は愉快です。自分の田んぼにも2体立ててもらうので助かります」と笑顔で語ってくださいました。
この日作られたかかしは、地域の土地改良区のご協力をいただき学校の周りの水田と、5年生が作る学校田「八木っこ田んぼ」に、それぞれ1区画2体ずつ立てられました。これから、秋になって稲刈りが行われるまで、子どもたちが作ったかかしは田んぼを見守り続けます。最近では、なかなか田んぼにかかしが立てられているのを見かける機会も少なくなりました。ぜひ、八木南小学校の近くにお立ち寄りの際は、学校の周りの田んぼに立てられたユニークな30体のかかしをご覧ください。
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