9月27日(土曜日)、森の図書館で森の学校開校記念講座「流山の古墳時代と東深井古墳群」が開催され、近隣の市民など約70人が参加しました。森の学校は、森の図書館とNPO法人ながれやま栞が主催し年に数回開催する予定で、今回はその第1回目。地域を学ぶ講座や読書がもっと楽しくなる講座など、大人や子ども向けにさまざまな企画を考えています。
開校記念と銘打った今回は、日ごろ利用者から森の図書館に隣接する「東深井古墳群について知りたい」と聞かれることが多いことから、流山の古墳についての講座としました。講師は、生涯学習課主任学芸員の増崎勝仁さんが務め、流山の古墳・流山の集落・県内の主な遺跡・国内の主な遺跡を比較し、その特徴などを分かりやすく説明しました。また、増崎さんが実際に発掘調査をされた市野谷宮尻の遺跡住居跡・中野久木谷頭古墳・東深井古墳群・加北谷津古墳などの映像も写され、参加者は興味深く見入っていました。
東深井古墳群は、利根川中流域から延びる支谷(しこく)が樹枝状に分かれ、台地と接する谷の最奥部に位置しているそうです。かつては付近一帯の台地上に40基ほどの古墳が存在していましたが、現在は東深井古墳公園内に13基が確認できるのみです。築造は、6世紀後半〜7世紀初めといわれ、県内でも10例は無い珍しい魚形埴輪なども出土したとの説明に、受講者は熱心にメモをとっていらっしゃいました。会場内には、東深井古墳群から出土した埴輪やレプリカが展示され、普段あまり身近で見ることができないと好評でした。
講義の最後には参加者から「この古墳に葬られた人たちはどんな人ですか?」との質問が出されましたが、古墳群があるのに集落が見つかっていないとのことで、「未だに謎」だそうです。受講後は森の図書館を出て古墳群めぐり。落ち葉を踏みしめながら、古代に思いを馳せ、公園の一番奥にある9号古墳「前方後円墳」まで説明を受けながら歩きました。「秋の爽やかな日、森林浴をしながら古墳の学習ができて楽しかった」と皆さん満足そうで、会場に用意された古墳に関する図書を手に取り、借りていく方もいらっしゃいました。次回は、「緩和ケア」に関する講演を11月に予定しています。
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