1月4日(日曜日)から南流山センターで、「百花典+(プラス)」という水彩画展が始まっています。12日(祝日)までの毎日9時から18時。秋に開催した「百花典〜南流山で見つけた花」が好評だったことを受け、前回展示した50点に、新たに50点をプラスし、同センターで活動している華道サークルのフラワーアレンジメントなども一緒に展示する立体的な新春企画です。入場無料・申込不要。
街角で出合った花々を描く南流山8丁目の広告デザイナー沢山生也さんが、絵に花の歴史や関連の俳句などを添えて一つの作品にして公開しました。タイトルは百科事典や百貨店をもじって百花典。「南流山を散歩していると見事な花壇や珍しい花が結構あります。それらの花のスケッチに名前の由来やエピソードなどを添えて展示しました」という今回の個展は、南流山センターの管理運営を市から任されている指定管理者のNPO法人「市民助け合いネット」(片岡興一理事長)が主催しました。
今回の個展の特徴のひとつは、どの花の絵をどこで描いたかが一目でわかる南流山花スケッチマップも展示して、花いっぱいの街・南流山の魅力を散策しながら楽しんでいただける工夫。ずっと花を愛し、特に一輪挿しが好きだという沢山さんが、実際にスケッチを始めたのは3年前から。亡くなった友人のお嬢さんに、友人が愛したクリスマスローズをあしらった墓標のデザインを頼まれたのがきっかけだったとのこと。「この花は中世ヨーロッパで魔女よけになっていたことを知り、もっと知りたいと興味がわいた」。スケッチして回ったのは自宅や南流山駅の周辺と、事務所を置いていた東京都渋谷区内。オープンガーデンの花などを描いたものです。
スケッチ絵を半透明の紙に描き、紙の裏側から色を塗る技法。紙の表側から見る絵は色が淡く、紙の地模様が生かせるそうです。初日となる4日(日曜日)には、「アリュール」、「花の会」、「フラワーアレンジメントの会」の皆さんが、2階ロビーや調理室を使ってお華を活けてくださっていました。市場が始まるのが5日(月曜日)からというもあって、「独自のルートで花を入手しました」とご苦労されてお力添えくださっています。淡い色の可憐な花の絵を前に、凛とした生きた花々が会場を彩り、新春にふさわしい展示会が演出されています。
沢山さんは、1944年ハルピン市に生まれ、1958年帰国。武蔵野美術大学デザイン学部商業デザイン科卒。広告代理店勤務を経て、沢山生也デザイン室主宰。父・沢山晴三郎さん(1914年北京市生まれ。北京中国人民大学外籍教師を務め1958年帰国。桜美林大学文学部中文科教授。1982年逝去)が訳した中国の少数民族に伝わる民話などに生也さんが07年4月に文・画・装丁をして出版した「中国の故事民話」全6巻(農文協)は、同年9月、国連総会が、「先住民族の権利に関する宣言」を採択したこともあり、漢民族を中心に、カザフ族・ウイグル族・モンゴル族・チュアン族・サニ族・ヌン族・ミャオ族・チベット族などの故事民話をくまなく収録した作品として注目を集め、日本民話の原点ともいえる「天の川」「イザナギ・イザナミ」「七夕」などの伝説や神話もおもしろいと好評を得ています。将来は原画の披露や辞典仕立ての画集出版も考えていらっしゃるそうです。お問い合わせは南流山センター04-7159-4511へ。
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