3月15日日曜日、森の図書館で健康講座「あなたのこころ・・・健康ですか?」が開催されました。森の図書館とNPO法人こころの健康を創造する会cretionHITとの共催によるもので、132人の方々が参加されました。講師を務めてくださったのは、昨年に33回、今年は9回のシンポジウムで講演されている南流山のひだクリニック院長の肥田裕久先生と副院長の木村尚美先生です。
肥田先生は講演の始めに、各精神障がいの代表的疾患には、1)外因性精神障がい(甲状腺) 2)内因性障がい(統合失調症・そううつ) 4)心因性障がい(神経症・ヒステリー・解離性障がい・パニック症候群・PTSD)などがあると説明。「日本で最初のひきこもりは?天の岩戸に隠れた天照大神です。周りで楽しい踊りなどをしているのが気になって出てきました」とユニークな話も。また、「アルプスの少女ハイジに出てくる『クララ』はこころの葛藤が処理できないで足が動かなくなる、気にして欲しいという気持ちが身体表現性障害となって症状として出てきた」など、だれにでも分かる事例をあげて話してくださいました。
病気の現状についての説明の後は、「こころってどこにあるの?」をテーマに、みんなで考えて、ゲームをしながら人と分かり合うことやストレスの構造などを学びました。1)身体の怪我・手の指を切ったら…痛い・血が出た・処置をする・仕事が出来ない。 2)こころの怪我・見えない傷・だれにも分かってもらえない…こんなに辛いのに、話す人がいない・血が出るのと同じなのに・仕事も出来ないくらいつらいのに…私は、この世の中で一番不幸だ…友達もこんな私をきらいになるだろうな…悲劇のヒロインになっていく自分。
「ストレスが多いとゆううつ」、「上手な人間関係は元気」。では、上手な人間関係になるためには…いろいろな方角から、考え方から、人の意見から…一つの形にとらわれない考え方で…人を変えることよりも、自分が変わるほうが楽。気持ちの移り変わりを連想しながら、みんなで対処法を考えていきました。
森のパン屋さんシエロの「ミクさん」の指導で、会場の皆さん一緒に、水戸黄門の歌を、「どんぐりころころ」「おおまきばはみどり」のメロディーで歌い、歌のリズムが替わっただけで気持ちも変る事を実感しました。「こころが病気になったら、薬と上手く付き合って、大きくなった症状を小さくして、小さくなった症状は気にならなければ過ごしやすくなります。家に帰ったら、周りの方で来なかった人に話してください。そしてみんなを認め合う社会にしましょう」と講演は締めくくられました。
講演後の質問の時間では、「家族が精神障がいになった時には?」「家族は勉強をしないといけないの?」といった問いに、「ほおって置いて、ただ傍にいるだけでいい。声かけより存在が大切」、「家族は頑張りすぎないで」とアドバイスがありました。帰りがけに、図書館の「こころの病気に関する展示コーナー」に立ち寄り、関連する本を借りていかれる方もいらっしゃいました。
ぐるっと流山に関するお問い合わせは、担当課のページからお問い合わせください。
担当課のページ