8月17日から19日までの3日間、文化会館で、文化会館と千葉県高校演劇第一地区との協働による舞台技術を学ぶワークショップが開催されました。流山高校、流山おおたかの森高校、野田中央高校、柏中央高校、県立柏高校、柏の葉高校、東葛飾高校、流通経済大学付属柏高校の8校から60人の高校生が参加しました。
舞台班、照明班、音響班、演技班の4班に分かれ、プロの文化会館ホールスタッフから学びます。まず4つの班に分かれ、初日の17日は基本から学びました。舞台班は、初めに、VTRで舞台監督としての役割を学び、ホールスタッフの山本チーフからは、舞台上にあるさまざまな設備について説明を受けたのち、中割幕や綱元操作を体験。綱元を操作する時には「必ず下に人がいないことを確認する、声をかける」など、安全面で注意すべき基本をしっかり聞いていました。また、ほどけないロープの結び方「鉄管結び」についても体験、午後になるとみんなで舞台セットづくりを汗をかきながら一生懸命していました。
音響班は、ホールスタッフの山野辺さんの指導のもと、周波数が違った時の音の変化について体感、マイクの種類や三点吊りマイクの役割など説明を受けました。またケーブルの巻き方やどのスピーカからどんな音をどのタイミングで出すかなどの音の作り方についても詳しく説明を受けていました。音響班になったおおたかの森高校の生徒さんは、「昨年も音響を担当し今年は2年目のため、専門用語もわかるようになった。難しい内容などについては、音の流れを水の流れに例えて話してくれたのでわかりやすかった。」と楽しそうに話していました。
照明班は、ホールスタッフの高野さんから照明器具の説明から照明仕込み図の描き方などの基本をまずは学び、バトンに吊るライトの重さなどを体験。また、効果器を使ってホリゾント幕に雲や星などの投影をするなど、演出効果についても学びました。そして、実際、調光操作卓の操作体験、さらに、夕方の情景のつくり方は・・影の出し方は・・など、芝居にはある程度人の表情がわかるように、とゲージをかける時の注意事項や夜明けの色はどんな色か、パープル系のブルーでとっても出しにくい色、と高野さんによる具体的な説明に高校生もうなづいていました。
千葉県高文連演劇専門部第一地区は毎年、春と秋の2回、文化会館で発表会を行ってきており、さらに、文化会館との共催で「高校演劇20分シアター」もこれまで3回実施してきました。舞台上の演技は勿論、舞台操作、音響、照明などに高校生が全て関わってきていることから、舞台の基本技術や安全面について学ぶこと、そして舞台操作の面白さ、舞台の魅力などを体験、実感してもらうために、今回ワークショップが開催されました。
参加した高校生は、「他校の人と交流が図れ、話ができたのでよかった」「音響に興味がある。将来ライブの音響をやりたい」「照明の仕込み図づくりが難しかった」「舞台道具にもそれぞれ意味があるのがわかった」「演技をやりたいので楽しかった」と皆さん、とても楽しんでプロから学んでいたようです。今回のワークショップの企画をした野田中央高校の石山先生は、「演劇は役者だけではない。音響や照明、舞台を操作する人がいるから成り立っている。高校生がその楽しさを知り、安全に操作できるようしっかりホールスタッフからこの機会に学んでもらいたい。」と話していました。
この3日間の成果は、3日目の19日に発表されました。「泣いた赤おに」の共通台本に基づきABCに分かれた3班がそれぞれの個性ある脚色で演技していました。同じ台本とは思えないくらい、笑いあり、ちょっぴり涙ありの演技に効果的な音響が加わり、また照明も舞台上の雰囲気を盛り上げていました。たった二日間という短期間で、作品をまとめ上げた高校生に会場からは盛大な拍手が送られていました。
今回の千葉県高校演劇第一地区の秋季発表会が10月13日14日に、また、来年1月6日には「高校演劇20分シアター」が文化会館で開催されます。この時は、シナリオ作りから演出、舞台操作全て高校生が行う20分のショートストーリーです。今回の学びの成果が期待されます。20分シアターのお問い合わせは、文化会館04−7158−3462まで。
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