2月9日から17日まで、生涯学習センターで「桑原万里子 墨彩書画展」が開かれました。書道や水墨画など、ひとつの表現手法にとらわれることなく、横断的に作品制作に励む桑原万里子さんの、ここ2〜3年の近作を中心に87点を展示。期間中、1000人以上もの人が訪れ、桑原さんの自由な世界を楽しみました。
展覧会の副題にも掲げられている「詞・書・画 三位一体」のとおり、書道、水彩、墨彩、篆刻、刻字など、さまざまな表現の作品が会場には並びます。モチーフとなる多くは、身の回りにあるもの。花やテレビから流れる映像、旅行で心奪われた風景など。作品形態も、20センチ四方のものや、高さ2メートルもの屏風絵、約15メートルにも及ぶ巻物など、決まった形はありません。
今ではジャンルにこだわらない表現に取り組み、個人で活動している桑原さんですが、以前は組織に属していました。その道を極めんとする先生たちに師事し、芸術に取り組んでいましたが、次第に「制約」にとらわれない自由な表現がしたいと考えるようになり、25年間属した組織を今から17年前に脱退したそうです。桑原さんを創作活動へと駆り立てるのは「見た方の心に響く作品を残したい」との一心。そのためには、自分の感じたものを素直に表現することが大切で、書道なら書道、墨彩なら墨彩と決めることなく、その方法にも自由でいたいそうです。
特に普及をしたいというのが、書と水墨画を組み合わせた「書画」。会場にも多く飾られ、美しい色彩と柔らかな筆使いで来場者の目を引いていました。「絵だけだと伝わりにくいものもありますが、言葉を添えることでぐっと思いを伝えやすくなります。書体も難しいものではなく読みやすい書体にします。自分の言葉で、飾らないことも大切ですね」と話しました。
展覧会に合わせて、書画が31枚掲載された、日めくりカレンダーを制作しました。一部1300円で販売し、その収益金は全額が姉妹都市の相馬市への義援金となるチャリティーカレンダーとしています。一昨年、昨年と実施した展覧会で義援金を募りましたが、昨年の展覧会では震災への関心が薄くなっていることを実感。それでも震災を風化させたくないとの想いから、今回は募金ではなくカレンダー販売にしたとのことです。ちなみに、会場には相馬野馬追を力強く描いた作品が飾られていますが、その数年前にも野馬追の作品も残しており、それは相馬市の図書館に寄贈されたそうです。
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