角田春夫さんが館長を務めるおおたかの森の小さなギャラリー(十太夫18−61)で日本の凧絵展が2月9日から24日まで開催されています。おおたかの森の小さなギャラリーは、角田さんが「コツコツと作品を作りためている人の発表の場にしたい」と、自力で元自宅を改装し、ギャラリーに作り替え平成18年にオープンしました。平成20年には日本テレビの番組「ぶらり途中下車の旅」でも紹介されました。
展示されている凧絵は写真画で、以前から凧絵に興味があった角田さんが、たまたま通りかかった古本屋で写真画を見つけた時に、作品から「買ってくれ」と言われているような気がして思わず購入を決めてしまったそうです。展示されている作品は青森から長崎までの約40点。凧絵にはその地域の特色を反映しているものが多いといいます。例えば東京は錦絵で描かれた波とウサギが多く、華やかな都会の文化を象徴しており、青森はねぶたのような武者絵が描かれています。
凧には、唐人凧(とうじんだこ)という種類があり、長崎県の五島列島を起点に、北端は福島県の会津まで広範囲に伝わったそうです。唐人凧は舌を出している絵が特徴で、地域が変わってもそれは共通して見られます。会津まで伝わったことから、現在、NHKで放送されている大河ドラマの主人公・新島八重も、幼少期はこの凧で遊んだのではないか、と角田さんは話してくださいました。
展示初日となったこの日は、角田さんと昔から交流のある東映団地の皆さんが集まっていました。凧絵を見ながら、「こんなにも多彩な絵があるとは知らなかった」「奴凧をよくあげた小さいころを思い出すよ」など、凧絵を見ながら思い出話に花を咲かせていました。
角田さんは「凧は消耗品で、あげると破れたり壊れたりして、なかなか形に残っていることが少ない。展示しているのは実物ではなく写真画ですが、これだけきれいな状態で残っているのは珍しいと思います。私たちのような、子どものころに凧あげをした世代にも、あまり凧を見たことがない世代にも楽しんでもらえればと思っています」と話してくださいました。
おおたかの森の小さなギャラリーは、金・土・日曜が開館日で入場無料です。常設展として全国の土鈴が約1,400点展示されているほか、角田さんが作成した日本画も展示されています。今後も季節に合わせた展示を企画しています。お近くまでお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
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