1月20日(月)、15時から始まる「鰭ケ崎おびしゃ行事」の神事を前に、鰭ヶ崎小学校で子どもたちに地域の伝統行事であるおびしゃ行事を伝える課外授業が行われました。おびしゃ行事で実際に着用される七福神の衣装を身にまとった大人たちが登場し、子どもたちは「神様」にさまざまな質問をしたり、赤城保存会によるお囃子と獅子舞を目の前で見たりし、楽しみながら地域の行事について学びました。
参加したのは鰭ケ崎小の小学3年生75人と4年生105人。この授業は平成22年から、小学3年生を対象におびしゃ行事の当日に行われていますが、昨年はおびしゃ行事が日曜日だったため授業は行われず、昨年受けられなかった小学4年生も一緒に授業を受けました。
授業ではまず、おびしゃ行事がどういうものか、鰭ケ崎おびしゃ行事保存会の会長・宇佐見憲雄さんから、おびしゃ行事が江戸時代から続くことや、昭和52年に市の無形民俗文化財に指定され、今日まで大切に守り続けていることなどの説明がありました。その後、子どもたちからの質問に神様が答えていく形式で進行し、「神様は何歳まで生きるの?」「どうすればお金が貯まるのですか?」「弁財天の手にもっているものは何?」など、たくさんの質問が寄せられ、それぞれ関連のある神様が答えていきました。
例えば「高校3年生のお兄さんが受験ですが、どうしたら受かりますか?」との質問には、智恵の神様でもある弁財天が「神様へお祈りすることや、お兄さんが風邪をひいたりせず元気に試験が受けられるよう、家族みんなで協力してあげてください。」と答え、「サッカーの試合で優勝するにはどうしたらよいですか?」との質問には、勝負の神様の毘沙門天が「ひとり一人が上手になれば、自然とチームも強くなるのでがんばってください」などと答えていきました。
質問の後には、市内の5つの神社でお囃子などを披露している赤城保存会(玉ノ井勇夫会長)の皆さんが登場しました。同会の大場貴央さんから、「お祭りが始まる前に必ず最初に神様に奉納するのが祭囃子」「五穀豊穣などを祈って神様にささげるのが神楽で、今日は正月なので獅子舞を踊ります」と説明があったあと、祭囃子と獅子舞が披露され、体育館に鳴り響くお囃子と太鼓と鉦(かね)の音に子どもたちは聞き入り、激しくかつ繊細に舞う獅子舞に見入っていました。
最後には子どもたちを代表して、岩田紘一君(3年生)と石田陽雅君(4年生)と瀬尾拓豊君(4年生)の3人が前に出て、「獅子舞の迫力がすごかった。七福神について勉強できたので、家に帰ったら家族に説明したいです」とそれぞれが話した後、全員でお礼を述べました。同校の岩井雅規校長は「県内におびしゃ行事はほかにもありますが、いまだに弓を射っているところはなく大変貴重な行事。子どもたちには、自分たちが住んでいる地域にこういう行事が残っていることを知ってもらい、大切にしていってほしい」と話しました。
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