8月14日、生涯学習センターで博物館科学教室が行われ、東京大学の学生によるサイエンスサークルCASTの「空気のチカラショー」が披露されました。この科学教室には親子160人が参加し、とても身近な空気の不思議について、実験を交えながら学びました。
まず初めに登場したのは、家庭用プールで作った巨大な空気砲です。ステージ上では紙コップを倒し、次に空気に煙で色を付けて目でも空気の塊が放たれていることを確認します。実際に子どもたちに向かって空気砲を放つと、子どもたちは空気が通り抜ける感覚に驚きながらも大喜び。放たれた空気は会場後方まで届き、見守っていた保護者の方も実際に風がくると驚いたようでした。
普段は重さを感じない空気の重さを実感するための実験を巨大風船を使って行いました。空気をいれて膨らましていない風船を、大人の力でパイプ椅子に思いっきりぶつけても椅子は倒せませんが、空気を入れて膨らませた風船は、軽く当てるだけで簡単に倒れます。また、その風船を実際に触らせてもらった子どもたちからは、「ほんとだ。重い!」という声が上がっていました。
次は空気の「チカラ」を実感するための実験です。料理用のボールに水を少しだけ入れて、小さいサイズのボールでふたをします。それを加熱すると水は水蒸気となり、さらにそこから冷やすことで水蒸気が水に戻り、ボールの中は真空状態になります。そうすると空気がボール自体を押す力が働くため、ボール同士がぴったりくっついたようになります。子どもたちは、ふたが外れないだけでも驚いたようでしたが、2リットルペットボトル5本(10キログラム)をぶら下げても取れない空気の力にさらに驚いていました。
ほかにも、小さな筒に綿を入れて強く押すだけで綿に火をつける実験や、ブロワーを使ってビーチボールを空中に固定する実験が披露されました。最後の実験となった、白く濁らせた水に、白いライトを当てると光の要素が見える実験では、白と白なのに色が変わったことに子どもたちはびっくり。最後まで全く飽きずに実験に釘づけでした。
鰭ケ崎小学校4年生の大岡梨沙ちゃんは「学校の授業でも理科が好きで、特に実験をすることが好きです。今日はボールとボールが空気の力で離れなくなる実験が一番面白かったです」と笑顔で話してくれました。また、梨沙ちゃんはCASTの皆さんに「空気には重さがあるのに、自分の体の周りにある空気はなぜ重く感じないのですか」という鋭い質問をして、会場にいる大人たちをうならせていました。
東京大学サイエンスサークルCASTは、子どもから大人まで多くの人に科学の面白さを伝える活動を行っており、小・中学校や公共施設などを会場に年間100回ほど科学教室を実施しています。このサークルは物理学者が警察と協力して事件を解決していく、フジテレビの人気テレビドラマ「ガリレオ」の実験を監修している、東京大学教授・滝川洋二さんのゼミ生が中心となって作られ、今年で結成5年目。当初は数人だったメンバーも今では80人ほど在籍しているそうです。
博物館では8月22日に、小学生4〜6年生を対象とした考古学講座を開催します。この講座では、流山で発掘された土器や石器などに触れて流山の歴史を学習します。費用は無料ですが定員がありますので、興味のある方は博物館(電話:04−7159−3434)までお問い合わせください。
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