6月26日、八木南小学校5年生24人が、近くを流れる坂川の支流・富士川の水質調査と生物調査を行いました。これは、平成24年度に江戸川中流域、坂川とその支流の水環境維持を目的に、国交省や県、関係市などにより設立された「江戸川・坂川清流ルネッサンス連絡会」の事業で、同校と長崎小学校の協力で総合学習の時間を使って児童に水環境を考えてもらう機会としています。
富士川の川辺に集まった子どもたちは、最初に国交省の職員からの説明を受け、土手の上から川を目視し濁り具合などを確認します。その後はいよいよ普段は禁止されている川へ入っての調査です。ライフジャケットを装着して網を手にしての生物調査。初体験のライフジャケットに子どもたちのテンションも上がります。川に足を踏み入れると「思ったよりも冷たい!」と声があがりますが、すぐに慣れたようで、楽しそうに草べりや岩の下の生物を探します。
ロープを張った狭い範囲ということもあって、この日はあまり生物は見当たりませんでしたが、10センチメートル弱のヌマチチブというハゼの仲間を捕まえました。講師の方によると、この日の朝もう少し上流で調査したところ、モツゴやテナガエビ、モクズガニなどが獲れ、後ほど子どもたちにも見せてくれるとのこと。この頃にはポツリポツリと雨も落ち始めたので、続きの講義は急きょ学校に戻って行うことになりました。
教室では、まずは調査票に日時や調査実施者を記入して本格調査の開始です。採取してきた水をパッチテストというpHやアンモニア、COD(水の汚れ度合を示す有機物の量)を調べる方法で、一人ずつ、試薬が入ったチューブの色の変化でpHやアンモニアの含有量を確認します。坂川流域の水質は、平成8年度に環境基準値を上回っていたBOD(最も一般的な水質の指標)も、平成22年度には基準値の3分の1以下と大幅に改善されています。
国交省の方からのクイズでは「晴れが続くときほど、坂川の水が多くなるのはなんで?」との質問に子どもたちは困惑顔。正解は、晴れが続くと東京近郊の飲料水の元になっている江戸川の水が減るため、これを増やすために利根川から坂川を通して江戸川に送る水の量が増えるからとのこと。私たちの飲んだりお風呂に使ったりしている水もこうした川から来ていることが分かりました。
最後に、講師が今朝獲ってきたという魚や貝、エビやカニの説明です。モツゴやオイカワは元々日本にいる在来種ですが、タイリクバラタナゴは外来種で放流を禁止しています。タイリクバラタナゴの増加により在来のニッポンバラタナゴの数は激減しているそうです。講師が獲ってきた魚たちは、先生の許可を得て、クラスのみんなで育ててもらうことになりました。児童の調査は、次回は秋に行われます。河川の美化、水質の改善に皆さんもご協力をお願いします。
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