5月3日(金曜)、大堀川調節池の工事完了と一般開放を記念して、竣工式典が大堀川の最上流部で行われ、市や都市再生機構、地元自治会などの関係者のほか、一般の方も多く訪れました。式典中に、北千葉導水からの分水を開始するスイッチが子どもたちなどによって押されると、しばらくして1.5キロメートル先の上流から無事に大堀川へと水が流れ出しました。式典後には親水体験イベントとして、「せせらぎでのゴロタ石積み」と「自然観察会」を行い、開放を待ちわびた地元の方など131組173人の方が参加しました。
大堀川は手賀沼へ注ぐ全長約6.9キロメートルの一級河川で、流山市内では流山おおたかの森駅を中心とした新市街地地区を流れ、周辺開発に伴う治水対策として、平成11年度から整備が進められてきました。調節池は、延長1.4キロメートル、面積7.45ヘクタール、深さ4メートルで、約161,000立方メートル(小学校プール約430か所分)の洪水を調節し、50年に一度の大雨でも氾濫しないよう設計されています。
大堀川を親しみある水辺とするために、整備の計画段階から地元自治会などが参加してきました。周辺8自治会を代表して美田自治会の松島英雄会長は「道路幅の拡幅、利根川の水を引き込むこと、遊歩道、ビオトープの設置と、私たち地元が望む要望に応えていただけました」と述べ、井崎市長は「大堀川の自然の中をゆっくり散策できる園路や、さまざまな生物が観察できるデッキも整備されているので、ぜひ多くの方に利用していただければと思います」と挨拶しました。
大堀川の豊かな自然を維持管理していくため、地域住民を中心とした団体「大堀川美しい水辺づくりの会」(恵良好敏理事長)が平成25年春に発足しています。発足前からも準備会として、どんぐりの苗木作りや土手作りなどのイベントやワークショップなどを開催してきています。この日も式典後に、一般の方60人が参加した、800個の石をせせらぎ沿いに並べる「せせらぎゴロタ石積み」と、江戸川大学非常勤講師の北澤哲弥さんが周辺植物の解説をしながら、大堀川沿いを歩く自然観察会を行いました。
観察会では、最上流部から都市再生機構の事務所まで、整備された約1.4キロメートルの歩道を100人余りの方が散策。北澤先生はところどころで立ち止まっては、「タンポポやチガヤなどの風で種子を飛ばすものは自然と育ちますが、多様な環境を作るためには人の手で植えてやらないとならないものもあります」「同じ場所でも保水などの環境が微妙に違うことで、さまざまな植物が生きられるようになっています」などと、実際の状況を見せながら植物の生態系などについて説明しました。
美田にお住まいで大堀川の整備はいつもウォーキングをしながら眺めていたという勝見由美子さんは「整備が終わり大堀川沿いを歩ける日を楽しみにしていました。きれいに整備され、気持ちのいい空間になっているので、ぜひ今後のウォーキングコースに加えたいです」と話しました。水辺づくりの会では、今後も川に親しむイベントや生き物調査、維持管理活動などを開催していく予定で、サポーターも募集しているそうです。詳しい活動内容などは理事長の恵良さん(year@nifty.com)へお問い合わせください。
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