4月20日、野菜や果物などをナイフ一本でさまざまな形に彫り上げるフルーツ&ベジタブルカービングの初心者向け講座が、東部公民館で行われました。フルーツカービングはタイに伝わる伝統工芸で、料理に添えることで食卓を豊かに彩ります。講座に参加した9人の方はいずれも初めての体験で、キャベツやニンジンなどの野菜とにらめっこしながら、繊細なカービングの世界を楽しみました。
初めてカービングに挑戦する皆さんがまず彫ったのは「葉っぱ」。キャベツで作る葉っぱは葉脈に沿って葉を「涙」の形にくりぬき、ダイコンで作る葉っぱは、輪切りにしたものを葉っぱの形にし、あとはキャベツ同様に彫っていくだけで出来上がる、最も簡単なカービングのひとつです。松ヶ丘の自宅や都内などでカービングを教える講師の山本幸子さんは「葉っぱは簡単に作れますが、一枚添えただけで料理がぐっと華やかになります。テレビを見ながらでもできますから、時間のあるときに作りおきしておけば、いつでも使えて便利ですよ」と日常的に実践できるおすすめ方法を教えてくれました。
「自然な形を生かして自由に楽しみましょう。」野菜はひとつひとつ形が微妙に異なり、同じものはひとつとしてありません。山本さんはキャベツの葉がしわのように重なっていたり、ニンジンの大きさが違っていたりしても「気にせずに」と指導します。葉っぱのほかにも、カラーピーマンの綿をくり抜いて作った食べられる「器」や、カブの表面をS字に削りとったものなどもつくり、皆さんおしゃべりを楽しみながらも、視線をナイフの先に集中させ細かな作業に打ち込みました。
最後には各自が彫り上げた作品を、同じテーブルに一堂に飾り付けました。キャベツやニンジン、トマト、カラーピーマンなど色とりどりの「彫刻作品」が並ぶと、「すてき!」と歓声が上がり、美しく盛り付けられた作品を記念にと携帯電話などで撮影していました。また、「参考になります」「細かいですね」と自分の作品だけでなく、他の方の作品もカメラに収め合い、互いに気づいたコツなどを教え合う姿も見られました。
駒木台から参加した依田啓子さんは「定年をきっかけに手芸やパソコンなど、いままでできなかったことにいろいろと挑戦していますが、フルーツカービングもそのひとつです。今日作ったものは、持ち帰って家で眺めて楽しみます。すごくおもしろかったので、ナイフを購入してぜひ今後も続けていきたいと思います」と声をはずませました。公民館がカービング講座を開催するのは珍しく、皆さん「次回もぜひ開催してほしい」と口をそろえて熱望しており、一回で終わってしまうのが惜しまれるほど大満足の講座だったようです。
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