10月18日、東京理科大学工学部建築学科の学生有志が、利根運河に光と映像の空間を創出する「利根運河シアターナイト2014」が開催されました。2012年から始まった同イベントは、利根運河に面する野田キャンパスに通う理科大生が、地域の皆さんと交流の場を作ろうと、毎年実行委員会を組織し、企画・運営しています。3回目となる今年は、同大学音楽サークルによるバイオリンやギター演奏などで、イベントの幕が開きました。
17時ごろから日が落ち始め辺りが暗くなると、会場を優しく照らすインスタレーション(会場装飾や空間芸術の意味)がほんのりと浮かび上がりました。空間デザインから建物の設計、インテリアまで幅広く学ぶ建築学科の学生が、その専門を生かし、地域の皆さんからいただいたペットボトルを用いて製作した照明のオブジェは、コンピュータ制御による光の強弱で、来場者の目を引き付けました。
今回のテーマは「過去と未来をつなぐ運河」。かつて、多くの船が行き交った利根運河のにぎわいを演出しようと、理科大生が製作した全長約5.5メートルの高瀬舟の模型2隻を利根運河に浮かべました。日没後、ライトアップされた高瀬舟は、白い帆にイメージ映像が投影され、また、同日のワークショップで参加者がペットボトルや牛乳パックで製作した光るミニ高瀬舟が、灯ろう流しのように利根運河に放たれました。その幻想的な空間に会場から歓声がわきました。
この日は夕方から気温が低く、利根運河両岸に並んだ約20店の飲食ブースでは、焼き鳥や豚汁など温かい食べ物を求めて長い列ができました。18時過ぎ、会場内に映画上映の案内放送が流れると、水辺に設置された2台の巨大スクリーンの前に、来場者が次々と集まってきました。一夜限りの野外映画館では、学生制作の短編映画に続き、アニメ映画が上映されました。
焼きそばや綿あめを食べながら、楽しそうに映画を観る子どもたち。市内から来た小学生の男子グループは「少し寒いけど、広い場所で観る映画は楽しい」と元気いっぱい。シアターナイト2014実行委員長の中村遥さん(建築学科3年)は「たくさんの方が来てくれて嬉しいです。私たちの学んでいる建築が地域と学生を結び、このイベントを通して利根運河をにぎわいの空間にできたら」と話してくれました。
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