ぐるっと流山 流山北小で断熱改修ワークショップ


ページ番号1042947  更新日 令和5年8月14日


親子36人が市内工務店・建築家の竹内昌義さんの指導で断熱改修を体験

[画像]竹内さんの講義を受ける参加者(55.0KB)

 令和5年8月4日(金曜日)、流山北小学校で、学校の一室に改修を行う断熱改修ワークショップが開催されました。この取り組みは、市内工務店3社(代表:森田材木株式会社代表取締役・森田剛さん)が市の目指すゼロカーボンシティに貢献したいと企画したもので、市内外の小学生とその保護者14組36人が参加しました。参加者は、座学で断熱の必要性と効果について学習したり、4つのグループに分かれて教室の壁や天井に断熱材を入れたりしました。

[画像]のこぎりで板を切る小学生(55.5KB)

 今回、子どもたちに断熱の効果を体感してほしいと立ち上がったのは、市内で工務店を営むアーキッツホーム株式会社、有限会社綱木工業、森田材木株式会社の3社の皆さん。改修に必要な材料費や運営費などは、クラウドファンディングにより調達されました。当初、目標金額を130万円としていましたが、6月9日から8月1日までの2カ月弱で137人から191万728円もの寄附が寄せられており、関心の高さがうかがえます。

[画像]講義する竹内さん(40.1KB)

 断熱セミナーの講師には、全国で断熱ワークショップを開催している、建築家で東北芸術工科大学教授、みかんぐみ共同代表の竹内昌義さんを招き、なぜ建物に断熱が必要なのかや、太陽光発電などの再生可能エネルギーの可能性について、世界の動向や日本国内での取り組みなど、質問を交えながら分かりやすく説明がありました。「将来のある小学生の皆さんに、学校でワークショップを行う意義はとても大きい」と竹内さんは強調していました。

[画像]壁に入れた断熱材を板で止める小学生(46.8KB)

 学校の建物全てを断熱改修しようとするのは大変なことですが、廊下などを除いて教室のみを行うだけでも、建物全体の8分の5程度はカバーでき、大きな効果が期待できるといわれています。竹内さんは「小まめに電気を消すといった、ただ我慢する方法でなく、しっかりと断熱しエネルギーロスの少ない建物にしていくことで、再生可能エネルギーだけで過ごせるようになります」と呼び掛けました。

[画像]天井にグラスウールを入れる小学生(45.3KB)

 ワークショップで改修を行ったのは、流山北小学校の4階にある英語教室。最上階にあるため夏場は日照の影響で暑くなりやすい教室です。特定のクラスの教室でなく、英語の授業でどの児童も使用するスペースであることから、この教室が選ばれました。教室の断熱効果を高めることは、快適な環境で授業ができるようになるとともに、冷暖房の過度な使用の削減が見込まれるため、エネルギーの節減といった環境学習にもつながります。

[画像]職人さんから指導を受ける小学生(38.5KB)

 天井への断熱改修は、ヘルメットを着用して高い足場に登り、慎重にグラスウールを詰めていきます。壁には断熱材を入れ、のこぎりで長さを切りそろえた板を釘でとめます。二重窓にするために、木枠を組み立ててポリカーボネート板をはめ込みます。初めは恐る恐る道具に触れていた子どもたちも、職人さんたちのアドバイスを受けながら、同じグループのメンバーと協力して作業を進めていきました。

[画像]協力して建具を作る小学生たち(66.1KB)

 小笠原光希さん(西初石小1年)は「のこぎりで木を切るのが楽しかった。今度は自分の学校や家でも断熱してみたい」と感想を教えてくれました。一緒に参加したお母さんの梢さんは「大工さんに道具の使い方を教わりながら、娘がどんどんできるようになっていくので驚きました。竹内先生が『お子さんにやらせてください』とおっしゃったように、見守る力も大切だと感じました」と話していました。

[画像]天井にグラスウールを入れる親子(47.1KB)

 また、神奈川県伊勢原市から小学生のお子さんとご家族4人で参加された持田正憲さんは、「我が家の子どもたちが通う小学校でも、保護者を中心に創立150周年記念事業の断熱ワークショップを検討しているので、とても参考になりました。今日参加してみて、流山では工務店の方々のサポートがすごいと感じました。地元でもぜひワークショップを実現させたいです」と熱意を込めて語ってくださいました。

[画像]窓枠に建具をはめる職人さん(50.3KB)

 最後の振り返りでは、「のこぎりで板を切って少し手が痛くなったけど、楽しかった」「とんかちを使って腕が疲れたけど、普段できないことができた」「建物の構造に興味があって参加した。仕組みの勉強になった」「木の板を貼ると、教室の雰囲気が変わると思った」など、一人ひとりが感想を述べました。職人さんが薄く削ったかんなくずを大切に持っているお子さんもいて、匠の技術に触れる貴重な機会にもなったようです。

[画像]職人さんと完成を祝う小学生たち(53.6KB)

 「クラウドファンディングで目標達成できたということは、私財を投じても断熱改修を行うべきと考える市民が多いということです」と竹内さんは話します。今回改修した英語教室と隣接する児童会室、真下の階の教室の、それぞれ天井・壁・床の3カ所に温度計を設置し、データを計測していきます。今後、サーモグラフィを導入して温度の見える化を図り、夏休み最終日の8月31日のほか、冬季にも断熱効果を確認する検証会が予定されています。


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