ぐるっと流山 森の図書館 研究者に会いに行こう! 〜鳥たちの心の探り方〜


ページ番号1025102  更新日 令和2年3月20日


[画像]写真:講義中の子どもたちの様子(29.9KB)

 令和2年2月15日(土曜日)、森の図書館で「研究者に会いに行こう! 〜鳥たちの心の探り方〜」が開催されました。このイベントは、さまざまな分野の研究をしている、東京大学や千葉大学、筑波大学などの大学院生や教員で構成された「流山サイエンスエデュケーションラボ(NSEL)」と森の図書館との共催で行われる科学講座で、小学生に実験や工作を交えて科学の世界を分かりやすく紹介するものです。当日は、理科が好きな小学生10人が参加しました。
 

[画像]写真:講義関連図書(33.0KB)

 この日の講義は、東京大学特任研究員・鳥の心理学者の一方井祐子さんによる「鳥たちの心の探り方」です。一方井先生は、生き物の心と行動について、観察や実験を通して研究しています。生き物を対象にした研究は苦労も多いそうですが、「まだ知られていないことが見つかるかも!」という楽しみの方が大きいと話してくれました。

[画像]写真:グループワークの様子(31.9KB)

 講義では、最初に鳥の種類について考えました。現在確認されている鳥の種類は、全世界でおよそ9000種類。参加した子どもたちは、その数の多さに驚いていました。続いて、鳥の面白さについて学ぶためにオウムの動画を2つ見ました。1つ目は、キバタンが音楽に合わせて足踏みをしたり、頭を振ったりしている動画です。リズムの速さに合わせて、足踏みの速さも変えていることが分かりました。2つ目は、シロビタイムジオウムが道具を使って餌をとる動画です。棒を使って上手にフェンスの向こうの餌を引き寄せていました。

[画像]写真:実験装置クリッカー(23.2KB)

 次に鳥の心について考えてみました。一方井先生から、「心は、理性・知識・感情・意志などの働きのもとになっています」と説明がありました。鳥の心を探るため、絵画と餌を使ってハトにルールを教える実験が25年以上前に行われたそうです。実験の結果、ハトはモネやピカソ、日本画と西洋画などを見分けることができるようになることが分かりました。この実験をクリッカーという装置を使って、再現してみました。クリッカーとは、飼い鳥などを躾ける時などに使う、押すとカチッと音がする装置です。望ましい行動をした時にそれを鳴らして餌を与えることによって、鳥自身が楽しんで芸を覚えたり、飼い主が望む行動をすることが出来るようなったりするそうです。
 

[画像]写真:講師の一方井先生(22.3KB)

 今回の講義を聞いたり見たり体験したことで、子どもたちからは「鳥について詳しくなれて良かったです」「クリッカーを使った実験が面白かったです」「心理学についてよく分かりました」などの感想がありました。一方井先生は「生き物や心理学の面白さを理解してもらえたら嬉しいです」と語ってくれました。森の図書館での「研究者に会いに行こう!」は来年度も開催予定です。詳細は、今後の広報ながれやまや森の図書館ホームページをご覧ください。


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