ページ番号1018649 更新日 平成30年6月2日
平成30年5月27日(日曜日)、森の図書館で「第2回研究者に会いに行こう! 〜氷が語る地球の今昔〜」が開催されました。このイベントは、天文学や生物学、情報工学などを研究している東京大学・千葉大学・筑波大学の大学院生や教員たちの団体である「流山サイエンスエデュケーションラボ(NSEL)」と森の図書館との共催で行われる科学講座で、近隣の小学生に実験や工作を交えて科学の世界をわかりやすく紹介するものです。当日は、小学3年~6年生の42人が参加しました。
[画像]写真:講師の宮本千尋さん(27.0KB) 第2回目となるこの日の講義は、東京大学大学院理学系研究科の宮本千尋さんによる「氷が語る地球の今昔」です。大学院では、地球化学や大気化学を研究しているという宮本さん。地球の氷を化学的に調査するという内容を研究テーマの一つとしています。
初めに、地球で一番大きな氷「氷床」がある北極と南極の氷の厚さはどれくらいかの質問があり、子どもたちから「20m!」などと声が上がりました。正解はおよそ2,000mで、スカイツリーとの比較に子どもたちも驚いていました。
「氷床は、降った雪がその重さで押し固まってできたものです」と宮本さんから説明がありました。氷の年代を知るには、偏光板で氷の粒を観察するそうです。偏光板は向きによって光の波動の一部を遮断したり、通したりすることができます。
本来は氷を薄く削ったものを観察するのですが、氷点下の状況でないと行えないため、今回は、偏光板を使って氷の代わりに岩石の薄いプレートを観察しました。実験道具はみんなのお手製です。紙コップと偏光板を貼り合せ、岩石のプレートを二つの紙コップを挟み、明かりにかざして観察すると、「色がいっぱいある!」と子どもたちは大はしゃぎでした。
次に、深いところにある氷の中に閉じ込められた、昔の空気を感じる実験を行いました。用意されたのは、アラスカの氷。大きな氷をハンマーで割り、水の入ったビーカーの中に落とします。中の空気がパチパチと音を立てるのを、みんなで耳を寄せて聞きました。深いところにある氷を使うことで、当時の気温や、大気中の物質を調査することができるそうです。
[画像]写真:積極的に質問に手を上げる子どもたち(38.6KB) 「氷のすごいところは、地層よりも乱れることがなく連続的に、地球の環境情報が調べられることです。なぜ昔のことを調べるのかというと、未来のことを調べるためです。「温故知新」の世界で私は研究をしています」と宮本さんは話します。
難しい内容も、子どもたちは必死にメモを取り、わからないことは積極的に質問をする姿が見られました。子どもと一緒に参加した保護者の方は、「子どもが将来は研究者になりたいというので、今まで大学のオープンキャンパスにも参加してきました。身近でこのような講座が行われて、毎回とても楽しみにしてます」と感想を聞かせてくれました。
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