ぐるっと流山 ギャラリーガラス展示「認知症とわたし〜世界にひとつの手づくり絵本原画展〜」


ページ番号1018272  更新日 平成30年5月10日


[画像]写真:作者の鈴木清子さん(36.1KB)

 平成30年5月30日(水曜日)まで、森の図書館のギャラリーガラス展示ケースでは、東深井在住の鈴木清子さんによる「認知症とわたし〜世界にひとつの手づくり絵本原画展〜」が開催されています(内閣官房beyond2020プログラム認証事業)。鈴木清子さんは、柏市立の小学校教員を経て、現在東深井中学校区民生委員・主任児童委員を務めています。
 鈴木さんの転機となったのは、同居していた義理のご両親が認知症となり、定年を前にして早期退職したことでした。

[画像]写真:展示を見る人たち(35.8KB)

 鈴木さんが働いていた間、家のことを一生懸命やってくれていたという義母は、とても厳格で人に甘えることはなかったそうです。しかし、認知症が進行するにつれ、これまでできていたことができなくなり、気持ちが塞いでいきました。鈴木さんは、「相手の気持ちを大切にすることで、義母も優しくなりました」と話してくれました。

[画像]写真:絵本の原画(34.2KB)

 介護生活も2年が経った頃、鈴木さんはそれまでの介護の経験を元に、絵本の制作を始めました。文章からイラスト、製本まで全てを手作業で行い、完成したのが「みどりのおうち」です。みどりのおうちでは、しっかり者のおばあちゃんが「わすれんぼう」になり気持ちが沈んでいく様子や、親身になって温かく見守る家族の姿が描かれています。「おばあちゃんはわすれんぼうです。でもしあわせです」と締めくくる絵本は、認知症になることが良くないこととは一つも書かれていない、おばあちゃんと孫の楽しい会話が印象的な明るい物語となっています。

[画像]写真:製本の手順について紹介(35.6KB)

 展示では、本に使用されたイラストの原画の他、スケッチブックに書かれた下書きや、使用した画材道具、製本の手順が子どもでもわかりやすいように紹介されています。また、モデルとなった義母と家族の写真も大きく紹介されています。展示をご覧になられた市内在住の女性は、「介護の経験を絵本にするということは、とてもすごいことだと思います。孫にも読んであげたくなりました」と感動していました。みどりのおうちは新聞や地域情報誌などにも紹介されています。

[画像]写真:認知症にかかる図書の展示(31.0KB)

 展示は5月30日(水曜日)まで、9時30分〜17時に開催しています(月曜休館、30日は15時まで)。また、展示に合わせて図書館内では認知症に関する図書の展示を行っています。5月23日(水曜日)には、鈴木清子さんと認知症介護の経験を語り合うイベント「認知症と上手につきあう介護のヒケツ〜介護絵本の作者と話して心も軽く〜」も開催します。参加を希望する方は、森の図書館へ電話(04-7152-3200)または直接窓口にお越しください。


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