県立流山高校で一般の方を対象にした公開講座「さわやか健康ボクシング教室」が8月6日（日曜）から始まりました。この教室は、ボクシングの練習を通して、健康な体と心の育成を図ることを目的に、公民館と流山高校が共催したものです。学校の週5日制を受けて、親子で体験できる生涯学習の場を提供しようと、平成14年から開催しているもので、今年で5回目を迎え、全10回のコースで毎週日曜日に行われています。

　初日となった8月6日には千葉県アマチュアボクシング連盟強化委員長の小林信次郎教諭や同連盟理事の大島孝之教諭も指導してくれました。今回、このボクシング教室には、下は小学生から上は50歳代までの男女50人を超える方々が参加し、ボクシング初心者から経験者まで、様々な方が一緒になって練習を行っていきます。

　「体脂肪をエネルギーとして消費するのでダイエット効果も期待できる。夫がいればもっといいパンチが出せるのに」という女性や、「心肺機能が鍛えられ健康維持にいいし、普段の生活の中で溜まっているストレスを解消するために参加しました」という男性など、皆さん様々な思いを持って参加しています。このボクシング教室の会場となっている流山高校は、昭和47年にボクシング部を創設。以来、高校ボクシング界の名門校として、インターハイチャンピオンを数名輩出するなど輝かしい成績を誇っています。

　その流山高校ボクシング部OBと、現役ボクシング部の生徒の協力によって、この教室を開催することができました。流山高校ボクシング部OBでさわやか健康ボクシング教室の中心となって活躍されている大石誠一さんは「今の自分があるのはボクシングのおかげ、ぜひ恩返しをしたくて、ボクシングを色々な人に知ってもらいたく、協力させていただいています。最初は10人とか15人くらいだったのですが、どんどん口コミで増えていき、毎年も50人以上が参加してくださっています」と語っていました。

　体育館に集まった方たちはまず、バンテージを巻き練習に備えます。今回初めて参加する方は、ボクシング部の生徒にバンテージの巻き方を教えてもらいながら、自分で巻いていきます。そして練習が始まると、全員でシャドーボクシングを行います。コーチの指導でワンツーを繰り出し、ボクシングの基本を練習していきます。続いて、初心者と経験者に分かれ練習を行なっていきます。初心者は、基本となる構えや、パンチの出し方などボクシングの基礎を一から教わっていきます。そして経験者は、グローブを着け、コーチを相手にミット打ちを行っていきます。中には、大人顔負けのパンチを繰り出す子どもも参加しており、コーチも汗だくになりながらパンチを受け止めていました。

　練習の最後には、OBの方がボクシングの迫力を肌で感じてもらおうと「マスボクシング」と呼ばれる、相手にパンチを当てないスパーリングを披露しました。このマスボクシングを見せてくれたのは同校ボクシング部2年の渡辺俊祐選手ですが、実は中学3年生のときにこの講座に参加したのがきっかけで流山高校に入学しボクシングを続け、現在、高校ミドリ級の関東チャンピオンです。参加者の皆さんは、本物のスパーリングの迫力を目の当たりにし、圧倒された様子で「マスボクシング」を見学していました。会場には小学校4年生からこの講座に参加してボクシング歴はことし3年目という小山小6年・鈴木千畝くんと西深井小6年・宇都宮龍くんも参加していました。

　ことしは、井崎市長もこの講座に体験参加し、1時間半、蒸し暑い体育館でワンツーやストレートの練習などで汗を流していました。井崎市長は「とても爽快です」と熱心に練習に加わっていました。練習は初心者と経験者に分かれて行われましたが、経験者の有志では、ことし流山市ボクシング連盟を設立、NPO法人流山市体育協会にも所属し、県大会などにこの講座の中から代表選手を輩出したいと張り切っています。この日の様子はコアラテレビでも取材され、8月8日（火）からのデイリーニュースで紹介されます。また、ケーブルテレビに入っていない方でもインターネットでご覧いただくことができます。

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