ぐるっと流山 森の図書館教養講座「心の貯金箱をいっぱいに」


ページ番号1030824  更新日 令和3年5月8日


[画像]長縄さん(33.9KB)

 令和3年4月24日(土曜日)、森の図書館で教養講座「心の貯金箱をいっぱいに」が開催されました。この講座は、読書普及につながる素敵なお話を春と秋の年2回ずつお聴きしようと続けられているものです。今回は、4月23日から5月12日までの「こどもの読書週間」に合わせて、画家で絵本作家の長縄えい子さんに講師にお迎えしました。

[画像]イベントの様子(35.7KB)

 この講座は、内閣府が推進している日本文化の魅力を発信するプログラム「beyond2020」の認証事業になっています。会場入口では、新型コロナウイルス感染症予防のため、検温、消毒のほか参加者全員のマスク着用などの対策を講じ、会場は、流山市新型コロナウイルス感染症対策本部の方針に沿って定員の半分以下で実施されました。

[画像]イベントの様子(34.3KB)

 柏市にお住まいの長縄えい子さんは、油彩、水彩、アクリル、版画制作をはじめ童話や絵本、エッセイなども執筆されています。地元の東葛地域や東京など国内はもとより、ニューヨーク、マニラ、プノンペンなど海外でも個展を開く一方、絵画の普及などにも尽力されていらっしゃいます。地元での児童画教室の講師は50年近く続けられ、学んだ子どもたちも千人を超えています。絵は他人と比べて競うものではなく、感じるものであるとの信念からご自身の作品も子どもたちの作品もコンクールなどには出品されたことが一度もないそうです。

[画像]イベントの様子(20.7KB)

 長縄さんは平成12年8月、平成13年3月の2回、カンボジアで絵と絵本の作り方のボランティア活動をされています。平成17年9月、津波の被害を受けたスリランカの子どもたちのために、絵本「つなみ」を執筆し、津波から避難することの大切さを絵本で呼び掛けました。同書はスリランカ・カンボジア・日本の3か国で同時出版、現地語に翻訳され、スリランカの全小・中学校に配布され防災の教材としても活用されています。国内でも流山市や我孫子市などで手づくり絵本講座を開催され、長年にわたり多くの方々と触れ合ってこられています。当日は40年前に絵本講座に参加された方が手づくりの絵本を持って会場にいらして再会を喜ばれる姿がありました。

[画像]イベントの様子(21.2KB)

 講座は、長縄さんの幼少期の戦争のお話しやカンボジアでボランティア活動をされた時のお話、「9.11」後に世界の芸術家がニューヨークに呼ばれた際に体験されたお話など多岐にわたりました。淡々と静かな語り口で、時にはユーモアを交えて、講師のお人柄のとおり穏やかにお話が進みます。途中休憩をはさみ、後半は絵についてのお話しを聞くことができました。「私の絵には主人公はいないのよ。一人の絵はほとんどないの。絵は背景をおろそかにしてはだめです」と解説。絵も人間も脇役がいつでも主役になれるのが健全な社会と訴えました。

[画像]イベントの様子(27.6KB)

 子どもの頃、授業に一生懸命取り組めば、放課後の解放感が素晴らしいように、人生に真摯(しんし)に向き合っていれば、歳を重ねて「放課後」をよい心持ちで過ごせるのではないかと静かに語ります。「放課後」という言葉が好きで、作品のタイトルにもすることがあるそうです。また、真摯に向き合ったり、一生懸命やってきたことを「心の貯金箱いっぱいに」にすることで人生を豊かに生きられるのではないかとおっしゃいます。

[画像]イベントの様子(38.8KB)

 講座の後には質問タイムが設けられ、長縄さんは時にユニークにまた率直に回答していらっしゃいました。会場には、長縄さんの絵本や画集、数多くの表紙や挿絵を手掛けてこられた郷土資料等の図書館資料が並べられており、参加者の方々が休憩中や終了後に手に取ってご覧になる方や借りていかれる方、予約をされる方々がいらっしゃいました。

[画像]イベントの様子(35.5KB)

 今回の講座や展示の開催にあたっては、大出俊幸さん(元新人物往来社社長)やたけしま出版の竹島いわおさん、いしど画材さんにご協力いただきました。講演会に参加された皆さんからは「先生の人生を知って絵を見ると、またより深く感じることができるようになると思いました」、「とても素敵な演題ですね。私も日記をつけて、心の貯金箱にたくさん貯金をしていこうと思います」といった感想が聞かれました。

[画像]イベントの様子(35.2KB)

 森の図書館児童書展示コーナーでは長縄えい子さんの作品展を5月11日(火曜日)まで開催しています。こちらもぜひご覧ください。次回の森の図書館教養講座は、大河ドラマや漫画の時代考証でご活躍の山村竜也さんの講演会を秋ごろに予定しています。詳細は、広報ながれやまや森の図書館ホームページをご覧ください。


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